2006年10月17日14時41分掲載
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煙害改善は11月までお預け、シンガポール気象庁が予測
【星日報特約=17日】シンガポール国内のヘイズ(煙害)の状況が悪化している。インドネシア・カリマンタンのヘイズ発生源からシンガポールへと吹き付ける東南の風が止まらないのが主因。ヘイズの発生源となっている森林焼き払いによる野火の消火作業ははかどっておらず、シンガポールからヘイズが去るかどうかは全て風任せという状況だ。
気象庁によれば、今後2週間は域内では晴れの日が多く、インドネシアのカリマンタンやスマトラのヘイズ発生地へのまとまった降雨で野火が消し止められヘイズの状況が改善されるのは11月になってからだという。
同様にシンガポールも今後しばらくは晴れの日が続き、降雨によりヘイズが緩和されることも望み薄だという。
▼煙害でDVDとVCDの売れ行きアップ
インドネシアから流れ込んだヘイズがシンガポールを襲った影響で、週末に屋外に遊びに出るのを控える世帯が増え、代わりにDVDとVCDの売り上げが上昇している。
ハリウッドの最新話題作などは発売当日に売り切れるショップが続出し、業者は嬉しい悲鳴を上げている。
この動きは最初にヘイズが悪化した7日の土曜日から顕著になり、週末を家で過ごす世帯が時間をつぶすためにDVDやVCDを買い求めるようになったという。
▼気球アトラクションにも悪影響
シンガポールを覆うヘイズが、ブギスにある気球アトラクションにも悪影響をおよぼしている。このアトラクションの運営事業者エアロファイル・バルーンによると、ここ数週間の客足は普段の半分に落ち込み、ヘイズがこのまま続くと、コストをまかなえなくなってしまうと頭をかかえている。
10月16日午後4時に気球に乗っていたのは、地元紙の取材記者ただひとり。上空から眺めるシンガポールの街並みが気球アトラクションの醍醐味なのだが、ヘイズの影響でほとんど見えなかったという。
国家環境庁(NEA)では、乾燥した天候のためヘイズはあと2週間は続くと予測している。
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