2006年11月13日20時44分掲載
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マレーシア東部海岸でナマコが大量出現
【クアラルンプール13日=和田等】アジアでのフィールドワークを基に故・鶴見良行氏がまとめた「ナマコの眼」が日本でベストセラーになったのは10年以上も前のこと。そのナマコが
部のトレンガヌ州で最近大量に出現し、話題になっている。
地元では「ガマット」と呼ばれているナマコが大量に出現したのは、観光スポットでもあるバツ・ブルック海岸。同海岸には通常ナマコは生息しないことから、この珍しい生き物を収集する地元の人たちが多く見られた。
カメ・海洋生態学センターのカマルディン・イブラヒム所長は、海岸に漂着したナマコは種類が特定されておらず、食用には適していない可能性もあるとして周辺住民に注意を促している。
プランクトンや固形物の藻を主食とするナマコは通常、岩場の多い場所に生息しており、マレー半島東海岸の沖合にあるカパス島やレダン島周辺のサンゴ礁をすみかとしている。
半島部の海岸に漂流した原因についてマレーシア科学技術大学海洋科学・水産養殖学部のサクリ・イブラヒム博士は「地殻運動や強風が作り出した強力な海流で押し流された結果ではないか」としている。
住民の中にはこの異変が津波の予兆ではないかと心配する人がいる。その一方で「薬用にもってこい」とばかりに喜んで回収している人もいる。
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