2006年11月26日14時42分掲載
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64歳の女性がガザで自爆攻撃
【25日エルサレム=桐島けい】パレスチナ自治区ガザ北部のジャバリヤ難民キャンプで23日、パレスチナの64歳女性が侵攻してきたイスラエル兵士に対して自爆攻撃をした。女性は死亡し、兵士3人が負傷した。
イスラエルの英字紙エルサレム・ポストなどによると、女性は同難民キャンプ近くに住むファトマ・オマール・アンナジャルさん。年齢は64歳とされているが、57歳、68歳との情報もある。ともかく自爆した女性としては最高齢とみられる。
ファトマさんは、孫をイスラエル兵に殺害されたうえに家も破壊されている。。「ファトマさんの長女、ファセヤさん(52)は、「彼ら(イスラエル兵)は彼女の家を破壊し、孫、すなわち私の息子を殺した。彼女と私はモスクに行き、殉教することを願っていた」と地元メディアに語った。
イスラム原理主義組織ハマスが公開したビデオテープの中で「神と祖国のために自らを捧げる」と決意を述べていた
ファトマさんには9人の子どもと約30人の孫がいたという。ハマスは犯行声明を発表し、「我々はイスラエルに多くの驚愕を与えると言った。そしてこれがその驚愕の一つだ」と語った。
ガザ地区では今月初めにも、イスラエルの軍事侵攻中に若い女性による自爆攻撃が起きた。またモスクに立てこもった武装グループを解放するために女性たちが”人間の盾“として、モスクを取り囲んだ際2人がイスラエル軍の攻撃で死亡するなど、武装闘争に女性がかかわるケースが増えてきている。
ガザ地区との境界に近いイスラエルのスデロット市では過去二週間でパレスチナ武装グループによるロケット攻撃により2人が死亡。イスラエル兵の拉致を引き金とした今回の軍事攻撃が始まった6月後半以降3人のイスラエル兵も殺されているが、パレスチナ側の被害はさらに大きい。
イスラエルの人権団体ビートセレムによると、今月15日までにガザ地区だけで370人以上が死亡、約半数が戦闘とはなんら関係のない人々で、70人以上が18歳以下の子どもだった。
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