2006年11月30日15時43分掲載
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登校の学生ら並ばせ身体検査を強要 アンバール大学でイラク警察
【東京30日=齊藤力二朗】イラクで最も抵抗運動が活発な西部のアンバール州の州都、ラマーディーにあるアンバール大学では、新学期の授業が2カ月遅れで始まったが、登校してくる学生と教員たちはイラク警察部隊によって門前に整列させられ、屈辱的な身体検査を強制された。29日付のイラク法学者機構の機関紙、アル・ハイア・ネットが同大学学生会の声明を次のように掲載した。
新学期開始が2カ月も遅れていたアンバール大学では、2週間前にようやく授業が再開され、学生と教員たちが喜んでいた。しかし、これもつかの間で、学生と教員たちは29日朝、占領軍から任務を引き継いだ(イラク)警察による挑発行為に驚かされた。
警察部隊はこの日午前10時、登校してきた男女学生と教員たちを大学の正門前に整列させて身体検査を受けるよう強要、受けなければ構内への立ち入りを禁止したからだ。学生と職員らの列は1キロにも及んだ。
一部の者がこれに抗議すると、警察部隊は整列していた学生と教員たちの方向に空砲を撃った。このため学生らはその場から立ち去り、また大学当局は、警察がこのような不当行為を中止するまで授業を停止すると発表した。
大学関係者たちは、政府や民間組織それに一般社会に対し、警察側によるこのような措置を止めさせるために介入し、大学教育の根幹と学生、職員を尊重するよう呼び掛けた。
一方、首都バグダッドでも大学の授業が再開されたが、同市在住の学生や教員たちは危険で登校できないという。
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