2006年12月05日01時19分掲載
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橋本勝21世紀風刺画日記
第25回:これが橋本版「非核5原則」だ
あの自民党の中川政調会長が核保有論議を言い出した自らへの批判に対して、「最近は非核3原則に加え、核について『語らせず』という4原則がある。さらに核について『考えてはいけない』という非核5原則を言い出すのではないか」と反論した。非核3原則とは、核を作らず、持たず、持ち込ませずということである。
さて中川版「非核5原則」の問題提起に対して、橋本版「非核5原則」を提示したい。中川氏としては、いま日本では核兵器について語ることがタブーになっていて、それは考えることもいけないにつながると言いたいのだろう。そう、私としては、核について充分に語ったり、考えたりしてはいないということについては同意する。でもそれは中川氏の言う意味でではない。我々は今、核という既成事実に慣れっこになれずぎてしまっている。核戦争に対する危機感とか、核が支配する世界の異常さに鈍感になってしまっているのでは…。ヒロシマ、ナガサキと人類史上初めて核兵器を落とされた国民として、もっともっと核の恐ろしさを語らなければ。そして核のない世界を実現するため、もっともっと考えなければいけないと思う。
米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキスタンについで北朝鮮も核クラブ入りしようとしている。そして近隣の国が核を持ったのだから、国を守るために日本も核武装を、なんて言い出す者も出かねない。ああ、なんと人間とは愚かな生き物なのだ。結局は自殺行為となりかねない核の存在をなぜ許し続けるのか! 世界の人々よ、ともにおおいに語り合い、考え、よい知恵を出し合い、地球を真の非核の世界にしようではありませんか。(橋本勝)
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