2006年12月20日14時37分掲載
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「中国人女性の立ち入り禁止」 マレーシアのパブでの看板掲示で論議
【クアラルンプール20日=和田等】マレーシアの首都圏クランバレーで複数のパブが「中国籍の女性の立ち入り禁止」との看板を掲げ、中国のインターネット・サイトで議論を呼んでいる。マレーシアの華字紙・星洲日報(18日付)はこうした措置で中国のインターネット・サーファーの間で反マレーシア感情が芽生えているとして、「このような態度を取る限り、中国政府はマレーシアを避けるべきだ」との声が高まっていると指摘した。一方で「中国人は自分自身の姿を鏡に映し振り返ってみよ」との声も少なからずあるという。
ことの発端は、12月初め、マレーシア在住5年の中国人女性実業家が地元華字紙に対して、クアラルンプール郊外のケポンにあるパブの入り口に「中国人女性立ち入り禁止」の看板が掲げられているのを見て侮蔑されたと訴えたこと。これを契機に議論が巻き起こった。
これに対してパブのオーナーは、中国人女性を含む外国人女性がナイトスポットで顧客を誘っているシーンがみられるので、売春に対する手入れからパブを守るためにとった措置であると弁明した。
マレーシアでは昨年、在住の中国人女性があらぬ嫌疑をかけられ警察に連行されたうえに、裸にされて身体検査を強要されたと訴え出たことをきっかけに、中国での反マレーシア感情が高まり外交問題にまで発展したことがあった。
日本でも中国人に対して嫌悪感を抱く人が多い。中国が経済的に力をつけるにつれて、中国人とのつきあい方が国際的にも大きな課題となりつつあることを象徴するエピソードといえそうだ。
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