2006年12月26日23時51分掲載
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ベット上での悩みは伴侶のいびき 米国の社会学者がカップル調査
カップルの中には、床に入り、すぐにおやすみの「グッドナイト」を発して眠りにつく場合もあれば、しばしテレビを見たり、簡単な会話をすることもある。こうしたベッドにまつわる夫婦の関係や、就寝後のカップルの寝姿を調査した本がことし出版された。筆者は米国の大学の学者。調査で判明したことは、多くのカップルが、相手のいびきに悩んでいること。このほか、就寝中にベッドの“領地争い”が無意識に展開されていることも改めてわかった。(ベリタ通信=江田信一郎)
米メディアによると、今回調査をしたのは、ミネソタ大学の社会学者ポール・ローゼンブラット氏。調査に協力したのは、20歳代から70歳台までの夫婦、同性愛者ら42カップル。本は「ベッドの二人」と題され、ことし出版された。
まずベッドの寝る位置。夫婦の場合、結婚前に寝ていた位置がそのまま“先例”として定着することが多い。これは二人が旅行に出ても維持される。一方、子どもがいる女性の場合、夜中に子どもが起きる場合があるので、ドアに近い側のベッドに寝ることもあった。
ベッド上の寝姿だが、始めは一緒にくっついているが、その後離れ、そしてまつそばにくっついて寝ることが多い。一番問題になるのはブランケットの争奪戦。一方が、ブランケットを無意識のうちに引っ張り、相手の目を覚まさせることがある。
妻から苦情を言われたある夫は、「妻を犠牲にして、自分だけ気持ちよければいいというような意図はない」と弁明する。ある妻の中には、ブランケットが動かないように、ベッドで固定させる自衛策を取った妻もいた。
▼いびき録音で「証拠」提出
これも一種の寝相の話だが、ある女性は、就寝中、夫を足でぐいぐい追い出し、挙げ句の果てにベッドの端まで追い詰める癖があった。こうした場合、夫はベッドをいったん出て、今度はスペースのある反対外に入って就寝を続けたという。
カップルの中で、最大の問題はいびき。米国では多くの人が、恒常的にベッド上で、相手のいびきに頭を痛めている。相手にいびきのひどさを伝えるために、深夜録音テープに吹き込み、後で再生して証拠を突きつけた妻もいた。
いびきの音から解放されるためにいびきをかかない人が、先に就寝することも自衛策として取られている。ある事例では、笑い話だが、ある日、あまりのいびきに妻が苛立ち、夫の上に馬乗りになり、首を絞める仕草をしたこともあるという。
今回調査したカップルの中では、いびきは大きな問題だったが、これが離婚の原因になるほど深刻なケースはなかった。
一方、カップルは寝室にテレビを置いていることが多く、ある女性によると、最初の夫は、テレビを長時間みたいと主張したという。この女性は、これに耐え切れず、遂に離婚してしまった。
このほか、ベッドでカップルが寝る長所について、二人の糖尿病を患っている男性が、発作を起こしたときに、妻がそばにいてくれたお蔭で助かったと証言している。またある夫は、自殺未遂をした妻が心配なため、妻と自分の手首を結び、妻が勝手に睡眠薬などをのまないように、用心している場合もあった。
これは就寝以前の話だが、ある69歳の女性は、結婚50年にしてベッドを別々にすることにしたという。理由は夫の性的能力の強さ。この女性はベッドを別々にしたことについて「私はもう義務を果たしました」と話す。これに対し、77歳の夫は、妻がそばにいなくて寂しくはないが、セックスができなくなったことは寂しいと話していた。
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