2007年01月17日17時28分掲載
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日中関係改善でアジア経済がより活性化 豪紙が報道
【アデレード17日=木村哲郎ティーグ】全国紙ジ・オーストラリアンは16日、フィリピンのセブ島で15日まで開催された第2回東アジアサミットにおいて、アジアの2つの大国である日本と中国の両国が関係改善の第一歩を踏み出したと報じた。
同紙によると、東アジアサミット開催中に行われた日中首脳会談は1時間に及んだのに加え、中国の温家宝首相が、同国のリーダーとしては6年ぶりに今年4月に日本を訪問することが決まった。
日中関係は小泉純一郎前首相の靖国神社参拝を契機に悪化していた。だが、後継の安倍晋三首相は、在任中の靖国神社参拝は自粛することを約束している。これは巨額な対中投資をしている日本の経済界の懸念を払拭しよう。また、両国間の財務相が定期会合設けることについても同意をしたという。
日本の国連常任理事国入りについては、中国側が初めて理解の姿勢を示したという。
ジ・オーストラリアン紙は、「日中の関係回復はアジア地域のの経済通商関係の基本的枠組み形成にも影響する。現に、オーストラリア、ニュージーランド、インドを除いた13カ国の間で、自由貿易協定(FTA)に関して同サミット期間中に討議された」と報じた。
日中韓の3カ国は、2008年末までに2カ国間FTA合意を目指しており、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国は2015年までに経済統合を目標としている。今回の日中関係改善は、今後のアジア域内における経済協力関係促進の端緒となりそうだ。
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