2007年02月17日00時13分掲載
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捕鯨問題
完全鎮火はしていないと水産庁
【16日アデレード=木村哲郎ティーグ】水産庁によると、南氷洋で15日に起きた調査捕鯨母船「日新丸」の火災は16日午後現在、「完全に鎮火はしてない」という。正確な被害状況は把握できていないが、水産庁は場合によってはオーストラリア及びニュージーランドへ日新丸が入港する可能性を示唆している。
ニュージーランドのクリス・カーター自然保護相の報道官は日刊ベリタに対し、「捕鯨や鯨肉の扱いはニュージーランドの法律で禁止されているが、火災事故という緊急事態であるため、(要請があれば)ニュージーランドへの入港は認める」と述べた。
ただニュージーランドが日新丸への救助船を送ることについて、同報道官はこれを明確に否定。事故海域までニュージーランド本土から船で6日半かかるため、「現場海域に近いグリーンピースが救助すべきでは」と語った。
グリーンピースは現在、同海域に抗議船エスプランザを向けており、明日中には事故海域に到着する見込み。日新丸を曳航する用意があるという。
水産庁の諸貫課長補佐は、グリーンピースの救助を受けるか否かは日本鯨類協会及び共同船舶の判断になると前置きしたうえで、「グリーンピースは善意を装って裏をかくような行為を過去にしている。98年に1週間に渡る消火活動の末日新丸がニューカレドニアに緊急入港した際にも、日新丸のプロペラに鎖を巻くようなことをしている。過去の実績から言って、救助を受け入れるとは考えにくい」と答えた。
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