2007年03月07日09時43分掲載  無料記事
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サンディエゴで死体を切断し投げ捨てる? 首、胴体、手を発見

 米カリフォルニア州サンディエゴで2日間の間に、体のバラバラの部分が3カ所で発見された。発見場所はいずれもハイウェーに面した道路や縁石沿いで、無造作に置かれていた。体の各部分は同一人物のものとみられている。何者かがこの人物を殺害した後、遺体を切断し、別々の場所に投げ捨てた可能性が大きい。身元は確認されていないが、サンディエゴ市警(SDPD)では殺人事件とみて捜査を開始している。(ベリタ通信=江口惇) 
 
 2月26日朝、鉛管工事の仕事に向かっていた車が、サンディエゴ市内から南に向かう道路を走っていた。車の二人組は、道順を確かめるために排水路になっているオータイ川に掛かる小さな橋の付近に車を停めた。彼らが何気なく、川のほうを見ると、橋の下あたりに、プラスチックのバッグに入った不審なものを見つけた。人間の体のように見えた。 
 
 二人は警察に通報した。時間は午前6時15分ごろだったという。警官が駆けつけ、バッグの中身を確認したところ、人間の胴体部分が出てきた。頭や、両手、両足はなくなっていた。オータイ川は、小さいが流れはかなり速い。バッグは橋の下で石か何かで引っかかって止まっていた。 
 
 現場は、ハイウェー5号線の付近だが、人通りのない空き地が目立つ場所。夜間には車も人の往来も途絶えるような感じだ。地元のテレビ局が現場に駆けつけ、メキシコ国境に近いためか、「不法移民の者か、ホームレスではないか」と述べ、「手足がないのは、川の流れが速いために流されたのかもしれない」と解説していた。 
 
 一見、身元の確認には手間取ると予想されたが、胴体部分に衣服が残っており、ポケットの中から、スーパーマーケットの領収書と思えるものが見つかった。警察が領収書を手がかりに捜査した結果、衣服の色や特徴から、2月23日にスーパーで買い物をした男性が被害者である公算が大きくなった。 
 
 この男性と思われる人物が、レジで清算をしている様子が店の監視カメラに残っていた。年齢は60歳台で、はげており、メガネをかけていた。背中に大きなバックパックを背負っていた。旅行者にも見えるが、特に誰かに脅迫されているような素振りはなかった。 
 
 警察では直ちにビデオを公開し、一般からの情報提供を呼びかけた。翌27日、胴体部部が見つかった地点から北の向かったサンディエゴ寄りのハイウェー5号線の縁石付近で、車を牽引する大型トラックが、不審なプラスチックバッグを見つけた。 
 
 手に取り中を調べると、首が転がって出てきた。朝の6時15分ごろだったという。直ちに警察に通報した。その約1時間半後には、今度は、首が見つかった場所から北へ約5キロ向かった地点のハイウェー脇で、片方の手が転がっているのが見つかった。 
 
 警察では、首や手が向かった場所が、北から南に向かう道路端に投棄されているため、手、首、胴体の順で遺体を投げ捨てていったとみている。今後他の体の部分も見つかる可能性がある。現在、検視官事務所で死因と身元の確認作業が行なわれている。 


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