2007年03月13日12時30分掲載
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16歳の女子高生らを母親刺殺で逮捕 サイト上で心情告白
米コロラド州ボールダー郡で最近、自宅のガレージの車の中から女性の死体が発見された。その後この女性の高校生の娘や、そのボーイフレンドら計3人が殺人の疑いで逮捕された。殺害の動機の背景には、娘と母親との長年の緊張関係があるとみられるが、今のところははっきりしていない。逮捕された高校生の娘とボーイフレンドは、ウエブサイト上で、様々な心情を吐露していた。その中で、ボーイフレンドは自分のブログで、自らのしたことを後悔し、自殺を示唆する書き込みもしていた。しかし、これが殺人を意味するのかはわかっていない。(ベリタ通信=江田信一郎)
米メディアによると、2月28日、地元警察は同郡ラファエット市の家のガレージで、車の中から家の所有者のリンダ・ダムさん(52)の死体を発見した。首の部分に多くの刺し傷があった。死体は数週間が経過しており、腐敗も始まっていた。
警察はリンダさんの娘で一緒に住んでいた高校2年のテス・ダム(16)と、そのボーイフレンド、ブライアン・グローブ(17)、それに二人の共通の男友達のジャレード・スミス(16)の3人を逮捕した。
警察の摘発のきっかけは、匿名電話での通報。具体的な内容は不明だが、この情報を基に、家を捜索した結果、リンダさんの遺体を発見した。近所の人は、2週間にわたって、テスとブライアンの二人が、リンダさんの家から頻繁に出入りしているのを目撃している。また常時、家の中からボリュームの音量を高くした音楽が流れていたという。
今のことろ、殺害の動機など詳細は不明だ。しかし、テスとブライアンは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「MySpace.com」にブログを持ち、様々な気持ちを表現していた。
殺害の正確な時期は特定されていていないが、ブライアンは2月19日のブログの中で、「自分の頭をハンマーで殴りつけたい。この痛みを消すために青酸カリをのみたい。自分がしたことに対しては、それだけの価値がある」「してはいけないことをした。それをした自分を憎んでいる」などと綴るなど、後悔と自殺の願望を印していた。
殺されたリンダさんは、酒浸りの生活だったらしい。テスはそんな母親を見て育ち、自らも酒の味を覚えた。高校への出席も途切れがちだった。テスは昨年11月に、自分のブログで以下のように自分のことを紹介している。
「わたしの名前はテス。自分はアルコール中毒だ。自分が生まれたとき、母親はアルコール中毒だった。11歳になるまでアルコール中毒がどういうことか分からなかった。いつも母親の世話をした。しかし、わたしは面倒をみるのをやめた」などと、母親とのその後の緊張した関係を明らかにしている。
さらにことし1月のブログには「みんながわたしと母のことを知っている。わたしはどれだけ人生を修復しようとしたことか。しかし、それはうまくいっていない」と書くなど、母親との関係に苦しんでいる心情を打ち明けている。
捜査当局では取り調べの初期段階としており、誰が実行犯でまた計画的な殺人だったかなど、事件の全体像は明確になっていない
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