2007年03月16日15時08分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200703161508545

キャリアウーマンの妻を殺害、切断 家庭顧みないと夫が逆上?

 米ミシガン州の民家で、女性の切断された胴体部などが発見された。犯人はこの家の夫で、殺害されたのは、妻でばりばりのキャリアウーマンの女性だった。女性には小さい子どもが二人いたが、仕事が忙しくあまり面倒も見れなかった。海外出張も多く、家庭で主婦業を代行する形になった夫は、遂に不満を爆発させ、妻を殺害してしまったようだ。(ベリタ通信=江田信一郎) 
 
 米メディアによると、2月14日に、同州マコム郡に住むスティーブン・グラント(37)が警察に妻のタラさん(34)が行方不明になっていると届けた。失踪から5日経っており、届け出に不自然な点があった。 
 
 タラさんはアイダホ州にある建設会社のシステム・マネジャーをしており、プエルトリコなどに出張することも多かった。夫の話では、タラさんは9日にプエルトリコから帰宅したが、家庭を顧みず、6歳の娘と4歳の息子と会う機会も少ないタラさんと、口論になった。その後、妻はトラックで出かけたと話していた。 
 
 しかし2月20日ごろに、夫の昔のガールフレンドが、グラントから数週間前から電子メールを受け取っていたと届け出た。その中で、グラントは妻が会社の人間と浮気をしているなどと告げ、ガールフレンドに関係を復活させたいなどと話していた。 
 
 グラントは失踪をめぐっては、新聞やテレビの取材に応じ、人は夫が有力容疑者というが、自分は妻の失踪と無関係と主張していた。 
 
 警察は、夫の犯行との見方を固め、3月2日に自宅を家宅捜索。ガレージの中で女性の胴体部などを発見した。しかし、当初家宅捜索に立ち会っていたグラントは、いつの間にか自宅からトラックに乗って姿を消していた。 
 
 警察は逮捕状を取り行方を追った結果、4日に自宅から320キロも離れた森の中をうろついていたグラントを発見、逮捕した。森には雪が積もっており、グラントは一部凍傷にかかっていたため、病院で手当てを受けた。 
 
 グラントは5日までに警察に対し、妻を殺害した後、体を切断したことを全面的に自供している。裁判で有罪になれば、仮釈放の認められない終身刑になる可能性がある。 
 
 グラントとタラさんは、ミシガン州立大学時代に知り合った。グラントは大学を中退し、州選出の民主党の上院議員を手伝っていたこともある。二人は1996年に結婚している。グラントはその後家族がやっている木工具店などを手伝っていたが、タラさんはキャリアウーマンとして実績を積み、出世。仕事中心の生活になった。 
 
 グラントは、妻の胴体部が発見される当日に地元の新聞デトロイト・ニュースのインタビューに応じている。妻がビジネス中心で活動していたことに不満をぶつけ、しばしば「誰がボスだ」「誰が家庭を切り盛りするのか」などと、何度か言い争ったと告白している。 
 またタラさんが自分を「召使いのように扱った」と述べ、二人の子どもに十分な時間を割かないタラさんは「悪い母親だ」などと話していた。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。