2007年03月19日18時17分掲載
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時事英語一口メモ
【20】アン・コールターのf-word
ブログ版
右翼のpundit(評論家)アン・コールターが民主党の大統領候補のジョン・エドワーズ元上院議員に対し、男の同性愛者の蔑称である”faggot”という言葉を使ったことで、ゲイの団体や民主党ばかりでなく、共和党からも非難を浴びている。「ジョークだ」と弁明に努めているが、彼女のコラムの掲載中止を決める新聞も相次いでいる。(鳥居英晴)
コールターは3月2日、保守派の団体 Conservative Political Action Conferenceのワシントンでの集まりで次のように述べた。
I was going to have a few comments on the other Democratic presidential candidate John Edwards, but it turns out you have to go into rehab if you use the word “faggot,” so I -- so kind of an impasse, can't really talk about Edwards.
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http://thinkprogress.org/2007/03/02/coulter-edwards/
「もう一人の民主党の大統領候補のジョン・エドワードについて一言話そうとしたんですが、faggotという言葉を使うと、更生のためにリハビリ行きになってしまうので、どうにもエドワーズについて話せないんです」
"go into rehab"とは、俳優のイザイア・ワシントンが1月のゴールデン・グローブ賞授賞式で、「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」でのゲイの共演者TR・ナイトのことを”faggot” と呼んだことで、カウンセリングを受けるためにリハビリ施設入りしたことを指している。
共和党の有力候補者のマッケーン上院議員やジュリアーニ前ニューヨーク市長もこの発言を非難した。
ニューヨーク・タイムズ紙の3月4日付(電子版)によると、コールターは共和党から非難が出ていることについての同紙の問いにメールで 、''C'mon, it was a joke. I would never insult gays by suggesting that they are like John Edwards. That would be mean.'' (やだ、冗談ですよ。ゲイがジョン・エドワードのようだと言ってゲイを侮辱してはいません。それは卑劣になるでしょ)
3月5日にFOXテレビに出演して、ワシントンはfaggotについて間違った使い方をしたが、自分は間違っていないと言い張った。
It isn't offensive to gays. It has nothing to do with gays. It's a schoolyard taunt, meaning wuss. And unless you're telling me that John Edwards is gay, it was not applied to a gay person.
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http://www.youtube.com/watch?v=vKVwrHQXXaY
スクリプトは
http://www.rawstory.com/news/2007/Coulter_Faggot_not_offensive_to_gay_0306.html
「ゲイの人たちへの侮辱じゃないです。ゲイとは関係ありません。臆病者という意味の、校庭でのあざけりのようなもの。ジョン・エドワーズがゲイだと言わない限り、ゲイの人のことを言っているじゃないんです」
コールターは以前にも、クリントン前大統領のことを "latent homosexuality"(潜在的同性愛)と言ったり、ゴア前副大統領を "total fag"と呼んだことがある。
”Media Matters for America"によると、コールターのコラムを掲載しているのは全米で100紙。13日現在で、そのうち9紙がaggot発言で掲載を止めた。
faggotは女性の蔑称でもある。Wikipediaによると、男の同性愛者に対する侮蔑語として使われているのは、米国、カナダ、オーストラリア。
faggot(fagot)はもともと"bundle of sticks"(薪の束)という意味だが、どのように侮蔑語に変わっていったのかははっきりしない。
Dailyillini.com(3月7日電子版)は 'Faggot' is more than just a bundle of sticksと題する Eric Naingの次のようなコラムを載せている。
The word faggot when used as a slur carries a lot of weight. Literally, a "faggot" is a bundle of sticks used for firewood. Some connect this with the alleged practice of burning homosexuals in medieval England. Others say it refers to the sixteenth century term "faggot-gatherer" which was an old woman who gathered wood. This is probably where the term was linked to being effeminate. Even among the gay community, the word is used by some to demean homosexuals who don't conform to traditional male gender roles.
侮蔑語としてのfaggoという言葉が使われるときには、重みがある。faggotはもともと薪に使う枝の束を意味する。この言葉を、中世の英国で同性愛者を火あぶりの刑にしたことと結びつける人もいる。薪を集める老女を意味する16世紀のfaggot-gathererという言葉と結びつける人もいる。これは多分、この言葉が女々しいということと結びついている。ゲイ社会でさえも、伝統的な男性性の規範に従って行動しない同性愛者をおとしめるために使われる。
Coulter is right that kids across the country call each other "gay" and "faggot" but that does not make those words any less harmful. If anything, her use of that word in a speech to the conservative elite shows that her maturity level is on par with the average 12-year-old. Of course, I would not expect anything less from a 45-year-old woman with poorly bleached hair who still wears miniskirts on cable news. To their credit, some Republican presidential candidates, pundits and bloggers have condemned Coulter. Her words hurt conservative movement just as much as they hurt homosexuals.
コールターが、国中の子供たちはgayとかfaggotと言い合っていると言うのはその通りだ。しかし、だからといって、こうした言葉が人を傷つけないということにはならない。どちらかというと、保守的なエリートの集まりでの講演で、そうした言葉を使うのは、彼女の成熟度が12歳の子供と同じレベルであるということを示している。もちろん、ケーブル・ニュースでまだミニスカートをはき、髪を下手に脱色した45歳の女性がこれくらいのことはやると思っていた。共和党の大統領候補や評論家、ブロガーの一部は立派なことに、コールターを非難した。彼女の言葉は同性愛者を傷つけただけでなく、保守派の運動も傷つけた。
'Faggot' is more than just a bundle of sticks - Opinion Columns
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