2007年03月25日12時25分掲載
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東ティモールで大統領選挙戦スタート ホルタ首相ら8人が出馬
5月に独立(主権回復)5周年を迎える東ティモールで、4月9日投票の大統領選挙が23日に公示され、無所属で立ったノーベル平和賞受賞者のラモス・ホルタ首相ほか8人が第一声を上げた。 選挙は事実上、国民和解・融和路線の推進を掲げるホルタ首相と前衛党的社会主義的政策を掲げる与党・東ティモール独立革命戦線(フレティリン)のルオロ(フランシコ・グテレス)党首の一騎打ちになるとみられる。(和田等)
東ティモールでは、地域対立を契機に国民間が広がり、国内避難民の帰還問題も抱えている。昨年4〜6月に発生した騒乱の際に、反乱軍のリーダー、アルフレド・レイナド少佐(逃走中)の動向も気がかりだ。
ホルタ首相は「レイナド少佐が選挙の過程を阻害するような状況を作り出すとは思っていない」と語り、選挙戦期間中の治安状況に楽観的な見方を示した。
国連警察は、国連警察官1000人(日本から派遣された文民警察官2人を含む)と東ティモール警察の警察官2400人の計3400人からなる部隊を全国各地の投票所に配置するなど、選挙戦期間中の治安維持に当たる。22日には28人からなる欧州連合の選挙監視団が首都ディリに到着した。
一方、3月中旬以降、暴力行為の発生件数は減少し治安に改善の傾向が見え始めている。しかし、1月以降のディリにおける国内避難民の数は約8000人増加し、約3万7000人となっている。この結果、食料不足などが原因で、今後治安面に不安が生じるとの懸念の声もある。
地元紙によれば、残る候補者は▽アベリーノ・コエージョ・ティモール社会党書記長▽フェルナンド・デアラウジョ・ラサマ民主党党首▽フラシスコ・ザビエル・ドアマラル・ティモール社会民主協会党首▽ルシア・ロバト社会民主党所属国会議員(女性)らだ。
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