2007年04月22日00時39分掲載
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黒川紀章氏が参院選出馬を宣言 渋谷区長選の宅氏への応援演説で
「はっきりここで宣言する。今夏の参議院選挙に『共生新党』を率いて出馬する。いま、候補者を口説き回っているところだ」――と、先の東京都知事選に出馬していた共生新党の党首で建築家の黒川紀章氏が21日に、渋谷区長選挙に出馬しているタレントの宅八郎氏の応援演説の中で、参院選への出馬を表明した。(及川健二)
宅氏の出馬で注目される渋谷区長選挙は4候補がしのぎを削っており、22日の投票日を迎える。宅氏の他に出馬しているのは、自民党と公明党が推す現在1期目の桑原敏武・区長、保守系無所属の矢部一・元都議、共産党・民主党の区議団と連合が推す坂井正市氏の3人。
これまでの渋谷区長選は初めから勝者が決まっている出来レースだった。しかし、今回は渋谷区史上、始まって以来の接戦だという。
そんな中で、選挙戦最終日の21日に宅氏の応援に入ったのが、黒川紀章氏と角川春樹氏の娘で元アイドルの角川慶子氏。
演説場所は渋谷駅ハチ公前で、「注目の選挙区」とあって、全テレビ局のカメラや全国紙・スポーツ紙の記者が集まるなど、報道陣でごった返した。
3時間遅刻して自ら運転のベンツSL600のオープンカーで黒川氏は到着するや、一目見たさで集まった通行人や取材陣のフラッシュを一斉に浴び、颯爽と登場した。
マイクを握った黒川氏は、「(統一地方選挙後半戦で)私が応援するのは宅八郎だけ。渋谷区長選挙は参院選の前哨戦だ。宅が勝てば、幸先よいスタートになる」「こいつ(宅八郎)は話が下手だからしゃべらんでいい。はっきりいうが、宅一人では、区長は務まらん。(宅氏を応援する)オンブズマンや俺が支えるしかない。宅の代わりに、総務部長や助役は俺が面接して決める」と、黒川節を披露し、聴衆を笑わせた。
そして、いきなり、参院選への出馬を宣言した。宅氏を公認した市民団体「オンブズマン渋谷行革110番」の大貫三平・代表は、「全メディアが集まっているところで、出馬宣言するとは、いかにも黒川さんらしいやり方。ニュースになると計算しているんでしょうね」と黒川氏の思惑を推測する。
黒川氏は参院比例区で自身を含め、「10人は候補者を立てる」予定で、テリー伊藤氏に出馬要請するなど、水面下で候補者を探している。取材に来た記者の1人は、「区長に当選する可能性が高いとはいえない宅八郎氏の応援にあえて来たのは、参院選に担ぎ出すつもりからではないか。宅氏は知名度があるから、『目玉候補』になり、話題づくりになる」と、黒川氏の応援動機を分析していた。
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