2007年05月12日15時42分掲載
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沖縄/日米安保
沖縄・辺野古に海上自衛隊出動 反対運動阻止が目的か
沖縄・辺野古の海から緊急の呼びかけが入っている。普天間飛行場移設に関連する海域の事前調査に反対する市民運動に向け海上自衛隊の掃海艇が出動したためだ。沖縄タイムスは12日朝刊で次のように報じた。「米軍普天間飛行場移設先周辺での現況調査(事前調査)に関連し、海上自衛隊の掃海母艦『ぶんご』が十一日午前、沖縄近海に向けて海自横須賀基地 (神奈川県)を出港したことが分かった。自衛隊関係者が明らかにした。艦船にはゴムボートやボンベが積載されているが、海自が実際に調査で対応するかどう かは不透明だ」。しかし11日の衆院イラク支援特別委員会で、久間章生防衛相は赤嶺政賢氏(共産)の質問に答え、現況調査に海上自衛隊が参加する可能性について「ないことはない」と述べ、基地移設に反対する市民の前面に自衛隊が出動する可能性を示唆した。基地移設に反対する沖縄市民からは次のような呼びかけが出された。「日本政府は、辺野古に海上自衛隊の投入を決定し、今朝横須賀港を出航した掃海母艦 「ぶんご」が、沖縄へ向かっています。日曜日には沖縄へつく予定になっています。 来週からは、大変な闘いになりそうです。皆さん、辺野古へこれる方は、ぜひ、駆けつけてください。そして、これない方もぜひ何らかの行動をお願いします」。(大野和興)
辺野古への自衛隊出動はすでに9日の日本テレビが以下のように報じていた。
普天間移設 環境調査に海上自衛隊を動員へ<5/9 23:29>
沖縄・普天間基地の移設問題で、政府は移設先の沖縄・名護市辺野古の海域で行う環境調査に、海上自衛隊を動員する方針を固めた。政府は、今週中にもサンゴやジュゴンの生態を調べるため、海底に調査機材を設置するが、日米同盟重視の観点から、移設計画の遅れは許されないとして、地元反対派の抗議行を阻止するため、民間人ではなく、自衛隊員の動員を決めた。
「ぶんご」は全長141m、乗員129人。76mm62口径の速射砲と機雷施設を装備している。
普天間基地の移設にむけて、那覇防衛施設局はキャンプシュワブ周辺海域で4月から事前調査の準備作業に着手。調査機器を海底に設置する作業開始はすぐにも始まると見られている。「ぶんご」は作業開始にあわせて出動したもので、ゴムボートや空気ボンベ、潜水員を乗せている。
一方移設に反対する市民は現地の浜にテント村を設置して座り込み、作業が始まれば小船やカヌーで中止を呼びかける体制に入っている。
ブログ『辺野古からの緊急情報』(http://henoko.jp/info/)は12日朝、次のように呼びかけた。
「今日も朝から座り込みは続いています。今日は学生さんたちが沢山集まってくれているようです。明日の嘉手納行動にも沢山の人たちが集まって欲しいと思いま すが、来週からの辺野古阻止行動にも沢山の人たちが集まって欲しいと思います。特に今が大切な時だと思います。辺野古でやれることは沢山ありますし、沢山 の方々が「辺野古にいる」ということが大切です。作業開始は月曜か火曜か水曜か分かりませんが、万全の体制を整えたいと思います。おじぃ、おばぁたちと共 に行動に加わってください。また来られない方は各メディアに投書するなり、mixiに流すなり、出来る方法を駆使して辺野古の現状を伝えてください」
また、ブログ『基地建設阻止』(http://www.henoko.jp/fromhenoko/)は次のように記し、市民に政府への働きかけを呼びかけている。
まず驚きました。「本気でこんなことするのか」という疑問と失望だらけです。阻止行動は「平和を創り出す」ためにやっているもので、全くの非暴力で す。船とカヌーで作業員たちに「戦争に加担しないように」と呼びかけているのです。平和を創ろうと人間としてのルールを守って行動している国民に対して、 国がやることは軍隊を出動させることなのですか。国民に対して軍艦を差し向けるのですか。これが平和憲法に守られて来た国の政府がやるべきことでしょう か。もちろん阻止行動がこれで止まることはありません。今までと同じように事前調査という違法行為に従事する人たちに平和を訴えるだけです。国民投票法案 のニュースで全く辺野古の事態がそっちのけですが、私たちは人間としての正しい生き方を選ぶだけです。自衛隊出動という「国民に銃を向けるあからさまな行 為」に私たちは強く抗議します。
しかし国民投票法案に合わせたかのような海上自衛隊の出動といい、沖縄で放送されていない「日本テレビ」でのリークのような報道といい、沖縄タイム ス・琉球新報・沖縄テレビだけでしか取り上げられていないニュースといい、何もかも意図的なものを感じます。また来週から海上自衛隊導入というのも意図的 なのかもしれません。平和行進、嘉手納包囲行動「人間の鎖」にわざわざぶつけて来るのです。全国で抗議の声を上げていただきたいと思います。以下に抗議先 を再度載せておきます。しかし乱暴な文章や、恫喝するような電話、誹謗中傷などは全て「暴力」です。暴力に反対という意志を持つならあくまでも「丁寧に抗 議の意志を伝える」ことに徹してください。殴る蹴るだけが暴力ではありません。私たちは絶対に暴力をふるってはなりません。「暴力が呼ぶものは暴力しかな い」ことを知っている人たちが辺野古で阻止行動に加わっているのです。
文例はそれぞれでお考えいただければ幸いですが、以下のようなことを加味して訴えていただきたいと思います。
「自衛隊が出動するということは『国民に銃を向ける行為』と同じであり、人殺しのプロフェッショナルを使っての脅しです。」
「自衛隊を沖縄に差し向けるということは『沖縄戦』を再び繰り返すことです。」
「現況調査は新基地建設の第一歩であり、環境保護目的ではなく、結局は美しい辺野古の海を埋めるためにどうすればいいかを探ることが目的です。」
「大量動員の調査や機材設置で海域の環境を変えてしまえば、ジュゴンを含め多くの貴重な生物たちの生きる場を奪うことになります。」
「現況調査は日本を戦争出来る国にし、世界的批判を浴びているアメリカにとことん加担し、一部の人たちの金儲けの手助けをすることです。」
「ジュゴンは国際保護動物であり、環境省が年内にも絶滅危惧種に指定しようとしているのに、政府が積極的にジュゴンの生息域を奪おうとする行為は矛盾しています。」
「防衛省」
infomod@mod.go.jp
「海上自衛隊」
mso-cadv@ic.jmsdf.go.jp
「那覇防衛施設局」
〒900-8574
那覇市前島3丁目25-1
電話・fax 098-868-0174から9 広報室(内線233から235)
「第十一管区海上保安本部」
〒900-8547
那覇市港町2111 那覇港湾合同庁舎
098-867-0118
E-mail:soumu-11@kaiho.mlit.go.jp
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