2007年05月14日16時39分掲載
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橋本勝21世紀風刺画日記
第47回:9条より 安保が、戦後レジームなり
改憲にご執心の安倍首相が、なんとかの1つ覚えのごとく繰り返して言うのが「戦後レジームからの脱却」。その最大の標的が戦争放棄の憲法第9条である。占領下に米国から押し付けられ、60年たった憲法。その戦後レジームを象徴するものといってよい憲法9条を変えることで、日本は真の誇りを取り戻すことができるというのである。
しかし待ってほしい。日本の戦後体制を物語るのは米軍基地ではないか。占領されていた時から今日まで存在し続ける米軍基地。そんな日本のかたちを決定づけたのが日米安保。その最大の功労者こそ、安倍首相の祖父、岸信介なのである。
米国の核の傘、その核抑止力によって守られているという平和、独立国なのに外国の軍隊の基地があり続けている異常さ。戦後レジームからの脱却を言うなら、まずそこから問い直さなくては。改憲、つまり9条を変えて戦争できる国になって、米軍といっしょに戦うことが戦後レジームからの脱却ならゴメンこうむりたい。(橋本勝)
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