2007年05月22日09時31分掲載  無料記事
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シリアで眉や唇にも刺青流行 様変わりするアラブ社会

  保守的な風土のアラブ世界では刺青(入れ墨)は悪いイメージが付きまとっていた。しかし、時代が変わりシリアの美容院ではお洒落目的で費用を気にせず、眉や唇などを含めて身体の各所に刺青(タトゥー)をする男女の客が増加している。15日のミドル・イースト・オンラインが報じた。(斉藤力二朗) 
 
 
 刺青やピアスのような身体装飾は近年、世界的な広がりを見せて、大産業になった。伝統的に中東の美容院は整髪と化粧を専門にしてきた。 
 
 1994年から刺青専門の美容師を営むシリア人のアブジャル・カウリーハさん(30)は「この3年シリアでは刺青需要が伸びている。客は高い刺青料金は気にせず、どう見えるかにこだわる。料金で文句は出ない。今では3次元画を描き、より大胆で複雑になった」と語る 
 
 町には刺青師が3人居る。客はシリア中からやって来る。刺青は病み付きになるようで、ついには客の身体が刺青だらけとなってしまうこともあるという。 
 
 アレッポから来た男性客は背中一面に彫るように頼み、1ヵ月後は両手にも彫るように頼んだ。この客は「刺青は素晴らしい芸術だ。大半が刺青を良く思っていないアラブ人も最近、認識が変わり始めたのは良いことだ」と話した。 
 
 「保護者同伴でない18歳以下の人は断る。希望者には刺青を消し落とすこともする。特定の政党を礼賛したり、宗教や人種を侮った刺青は彫らない。夏季は利益が倍から3倍にもなるかき入れ時だが、目的は顧客を満足させること。このカウリーハさんはこのニュービジネスの成長を確信してい。 


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