2007年05月24日20時56分掲載
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下院選挙前に社会党党首が辞任か:フランス
6月投票のフランス下院議員選挙を前にして、各種の世論調査がサルコジ新大統領の与党国民運動連合の圧勝を予測するなか、社会党が人事刷新で巻き返しを図ろうとしている。社会党のオランド党首は23日、「自分の地位に居座り続けるつもりはない」と述べ、党首辞任を示唆した。(及川健二)
左派系日刊紙リベラシオンは24日、「オランド時代の終わり」と題する記事を掲載し、党執行部を一新することにより、下院選で劣勢に立たされている社会党が巻き返しを図ろうとしていると報じた。
オランド党首は1997年6月から10年間、党首を務めている。今春の大統領選挙でサルコジ氏に敗れたロワイヤル氏とは事実婚関係にあり、4人の子どもがいる。明るさが売り物のロワイヤル氏とは対照的に、オランド党首のイメージは地味で、実務型の政治家だ。しかし、党分裂の危機を何回も乗り越えるなど、その手腕には誰もが一目置く。
TNS−Sofres社が今月18日、19日に有権者1000人を対象に行った世論調査によれば、第1回目の投票(6月10日)で与党に投票すると答えた人は40%と、社会党の28%を大きく上回った。定員が577人の下院で、与党は365〜415議席を獲得、社会党は137〜153議席に留まると、同社は予測する。
一方、下院選で社会党を誰が率いるべきかという質問に対しては、ドミニク・ストラス・カーン元財務相の名前を挙げた人が37%、ロワイヤル氏が33%で、オランド党首は6%だった。社会党の支持者に限定すると、ロワイヤル氏と回答した人が51%と最も人気が高く、カーン氏の31%、オランド党首の9%を大きく上回った。
オランド党首が辞任を決めた背景には、自身の不人気が党勢の低迷に影響しているとの判断だったと見られる。しかし、同党には国民的な人気のある人材がおらず、新党首の選出でどこまで巻き返せるかは未知数だ。
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