2007年05月25日03時38分掲載  無料記事
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仏新大統領の支持率は64%に

 フランスの世論調査会社イプソスの21日に発表によると、ニコラ・サルコジ新大統領の支持率は64%と高い支持率を得ている。不支持は24%にとどまった。ジャック・シラク前大統領の退任前の支持率は30%で不支持は64%だったので、政権支持率は一気に34%も上昇したことになる。イプソス調査は19日に電話で有権者968人を対象に行われた。 
(及川健二) 
 
 左派・中道派からも閣僚を起用したサルコジ政権は内閣に清新な顔ぶれを揃えたことが功を奏し、高い支持を得ている。政権の高支持率を背景に、6月10日と17日に行われる下院議会議員選挙で圧勝を狙う。 
 
 一方、支持率の内訳を見ると、与党「国民運動連合」支持者の98%、極右政党の支持者の77%が、サルコジ氏を支持した。左派からは相変わらず不人気で、フランス共産党、社会党支持者からの支持率は低いままだ。 
 
 閣僚の好感度調査では社会党から外相に抜擢されたベルナール・クシュネル氏が1番人気で、70%が好感を持つと答えた。経済の舵取りをする経済・財政・雇用相に就いたジャン・ルイ・ボルロー氏は67%が好感と答え、内務相に就いた女性看板閣僚のミシェル・アリオ・マリ氏は65%が好感と答えた。 
 
 サルコジ氏は当面、外交で宙ぶらりんになっている欧州憲法の条文を簡素化した「ミニ憲法」の実現を目指す。サルコジ大統領は欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長と23日、会談し、バローゾ氏は「ミニ憲法」案に大筋で合意した。 
 
 サルコジ氏の提案には、英国のトニー・ブレア首相やオランダのヤン・ペーター・バルケネンデ首相、ドイツの盟友、アンゲラ・メルケル首相も支持を表明しており、サルコジ氏の強いリーダーシップで「ミニ憲法」が欧州各国で採択されることになりそうだ。 


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