2007年05月27日04時27分掲載
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フランス緑の党が存亡の危機? 下院議員選挙で議席獲得なるか
1984年に創立されたフランス緑の党が存亡の危機に立たされている。今春の大統領選挙では同党公認のドミニク・ヴォワイネ氏が獲得したのは57万6666票(1・57%)で、2002年大統領選に同党候補が獲得した149万5724票(5・25%)を大きく下回る歴史的な大敗だった。6月10日、17日に投票が行われる下院議会議員選挙(定員577人)の結果次第では党が消滅しかねない状況にある。(及川健二)
緑の党の創立者の1人であるヴォワイネ上院議員は22日、ラジオ局「フランス・インテル」の番組に出演し、下院選について「党の存亡に関わる重要な選挙だ」と述べ、緑の党ががけっぷちにあるとの見解を示した。
ヴォワイネ氏は「我が党には現職の下院議員が3人いる。もし、この3人を再選させることができないのであれば、党の存続に関わってくる。しかしながら、1人か2人、新たに議席を獲得できると私は楽観視している」と述べ、合計4〜5議席は獲得できると予想。
「下院においてエコロジーについて十分な論議がされていない」と緑の党の役割を強調した。
1997年、2002年の下院選で選挙協力した社会党との提携を緑の党は拒否し、577の全選挙区に候補者を立て、単独で選挙に臨んでいる。21日に世論調査会社のTNS−Sofresが発表した調査は、緑の党の議席が1〜2になると予測する。
緑の党は「エコロジー革命」をスローガンにして唯一、国会に議席を持つ環境政党として存在感を発揮し、巻き返しを図る。セシル・デュフロ党首は22日に取材陣に対し、「米国のゴア前元大統領が地球環境問題を描いたドキュメンタリー映画『不都合な真実』がフランスでもヒットし、環境問題への関心は高まっている」と語り、緑の党へ風は吹くとの見解を示した。
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