2007年06月10日03時52分掲載
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仏社会党、緑の党が最後の追い込み 与党優勢の中で
フランスの下院議会議員選挙の第1回投票が10日に行われる。週刊誌「ルポワン」(インターネット版)によると、下院選挙で劣勢に立たされている社会党は北部の都市リールで8日、1500人が参加の大集会を開き、支持の拡大を訴えた。(及川健二)
社会党の看板として全国から引っ張りだこのセゴレーヌ・ロワイヤル下院議員は与党の優勢を受けて、「ニコラ・サルコジ大統領1人の手に全権力が集中することに警鐘乱打したい」「これは5年に1度しかない選挙だ。1700万人の有権者が大統領選挙で私に投票したのは、サルコジ氏に権力を渡すことが危険だと感じていたからだ」と訴え、与党の大勝でサルコジ氏に全権が集中する危険性を指摘した。
「左翼はもっと一般的で強くならなければならない」と今後の抱負も語った。
週刊誌「ヌーヴェルオブザヴター」(インターネット版)によれば、今春の大統領選の「緑の党」候補だったドミニク・ヴォワイネ氏はマルセーユの集会で6日、「緑の党が中心になって基本的な議論がなされる必要がある。エコロジーに立脚した大政党を新たに創設する必要がある。緑の党は左派の再建に貢献する」と選挙後の政界再編について述べた。
先進8カ国首脳会議で地球温暖化問題が議論の中心になっていることに触れ、「私たちの出番が来た。環境問題を20年以上、主張してきたのは私たちだ」と同党の存在意義をアピールした。
注目の中道新党「民主運動」のフランソワ・バイル党首は週刊誌「ルポワン」の取材に対し、「私たちの役目は絶大な権力から市民を守ることだ。このままではサルコジ氏に権力が集中してしまう」と警戒感を述べた。
一方、ニュースサイト「アトラヴィスト・マロック」によれば、与党は9日、支持者を前にした集会で、フランソワ・フィヨン首相が「2008年までに環境税を導入する」と新プランを発表した。環境に負荷がかかる製品に重税を課していく方針だ。有権者の間で関心の高まっている環境問題に、サルコジ政権が真剣に取り組むことをアピールして、さらに支持を拡大する意向だ。
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