2007年06月16日14時03分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200706161403106
根津教諭の「君が代」拒否
<停職6ヶ月「出勤」日記・11>「東京の『君が代』処分は異常」と関西の支援グループ
6月11日(月)
久しぶりの立川二中。
今日も朝の短い時間しかいられないのだけれど、登校する生徒たちを迎えるだけでもと思い、学校に向かった。家を出るときには晴れていたし、今日は短時間だからと合羽を持たずに出発してしまったところ、立川に入ったところで雨が降ってきた。困ったと思いつつ、幸いにも強い雨にはならず、傘だけで何とかしのげた。
登校する生徒たちと挨拶を交わし、また、北多摩高校に進んだ二中卒業生と挨拶を交わし、1週間の始まりを感じた。
今朝は福岡から上京されているAさんが、時間を割いて校門前を訪ねてくださった。
6月13日(水)
南大沢学園に。
気温がやや高めだけれど、湿度は低いらしく、日陰に入ると涼しい。さわやかな気候。
私が到着すると間なしに、Sさん・Mさんが取材に来られた。Kさんは先週に続き、今日も子どもたちの登校時から来られた。「根津さんの解雇 『君が代』強制 やめよう」と書いたボール紙を胸につけて私の横に立ち、元気な声で子どもたちに挨拶をかけてくださる。彼は、「根津さんを応援している教員がいることを、校長たちに具体的に示すんだ」とおっしゃる。とってもうれしい。
今日は朝からSさん、S2さん、S2さんのお友だち、大学生のTさん、そしてMさんと次々にやってきた。
大勢だし、日差しも強いので、学校の隣の小山内裏公園の喫茶室に行った。メニューを見て、飲み物オール100円に皆歓声をあげる。一生懸命に実習に当たる生徒たちとあったかーい雰囲気のスタッフの方々とのやりとりが、私たちをも幸せにしてくれる。
今日は喫茶室の半分で、赤ちゃん・幼児連れの若いママ・パパの触れ合い交流が繰り広げられていた。こんなに大勢の赤ちゃんを近くで見たのはとっても久しぶり。
こういう空間に身を置く心地よさを感じながら、訪ねてくれたみんなで盛り上がった。
下校の時間はいつものように見送りをした。
今日は出勤・退勤時に「同僚」となる何人かから、うれしいことばをかけられた。
「給料もボーナスも出ないんですか」(「もちろん出ません」)「ひどいですよね。それでも信念を貫かれて・・・ありがとうございます」
「本当は私も座らなくてはいけないのに・・・。」「私たちにできることはしますから、言ってください」等々。
6月14日(木)
今日は鶴川二中を休んで、朝から国会に行った。
午前中は、北海道教組の旗のところで座り込んだあと、参院文教科学委員会を傍聴した。子どものことが何も出てこない、茶番としか言いようのない質疑と答弁だった。教育関連法3(4)法を通過させてはいけない。
午後も裁判開始の時刻を逆算して、座り込みをした。北海道教組は、連日、交替で年休を取っての参加ということだ。
「日本政府は日本軍性暴力被害者に謝罪と賠償を!」と集まった大勢の人たちの国会前集会にも少し参加させてもらった。
4時からは、「君が代」処分を受けた東京教組組合員10人で訴えた地裁の第一回目。たくさんの方が傍聴してくださった。
6月15日(金)
都庁第二庁舎前でチラシまき。17名もの方が参加してくださった。
今日は「教育改悪をみんなでとめよう!全関西の集い実行委員会」のメンバー、KさんとTさんが幟を持って参加してくださった。「東京の『君が代』処分は、異常です。大阪では大勢が座っていますが、処分なんてされていません」「兵庫でも東京のような処分はありません」とマイクで訴えてくださった。
都教委の「君が代」強制・処分、教育破壊に怒っている人は全国にたくさんいるのだということが、都教委の役人たちに伝わっただろうか・・・?
その後は国会前に。今日も北海道教組の人たちが座り込んでいたので、そこに参加した。北海道の人たちは、東京の「君が代」処分についても非常に危機感を持っていられる。「君が代不起立」の映画もたくさんの方が見ていられる。
今日は沖縄から、高校日本史の教科書検定で、「集団自決」をめぐる記述から「日本軍の強制」が削除されたことについて、沖縄戦の歴史歪曲を許さない!県民大会実行委員会の代表の方々が、国会要請行動にいらしていた。
署名提出(92338筆)、院内集会があると聞いて、参加した。高嶋伸欣さんの報告等をお聞きし、沖縄の新聞報道を見せてもらい、東京ではまったくと言っていいほど報じられていないこの間の動きを知った。
帰宅して今日の朝刊を見ると、沖縄県議会が検定意見の撤回を求める意見書を可決する見通しであることが掲載されていた。しかし、沖縄での連日の報道に比して非常な温度差だ!
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。