2007年07月01日14時32分掲載
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干ばつに悩まされたオーストラリアに今度は洪水
【星日報特約1日】深刻な干ばつの被害に悩まされていたオーストラリアの東部で今度は洪水が発生し、ハワード首相は今世紀最悪の干ばつが終わりに近づいているかもしれないという期待を示した。
降水量の不足が心配されていたヴィクトリア州のギプスランドでは、洪水で水位が急激に上昇して家屋が屋根の下まで水につかり、住民が救出される事態となった。過去2年間厳しい取水制限が行われてきたニューサウスウェールズ州のゴールバーンでも洪水が発生し、政府は洪水がここ10年間で最悪の規模になる可能性があると警告した。
気象予報士は干ばつの原因とされるエルニーニョ現象が終息し、湿り気をもたらすラニーニャ現象が始まったと宣言した。
しかしハワード首相は「気象予報士の見通しが正しいことを祈ろう」と述べるにとどまり、慎重な姿勢を示した。「雨は降ったが、全てが必要な場所に降ったわけではない。オーストラリアの食料庫であるムレー・ダーリン流域に水がもたらされるまで予断は許されない」とハワード首相は語った。
ニューサウスウェールズ州のダムが数年ぶりに水で満たされたことも、干ばつが終わりを迎えつつある証拠と言えるだろう。同州のシドニー北部では先月洪水で9人が犠牲になった。
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