2007年08月03日12時41分掲載
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核兵器禁止めざし平和省の創設を提案 広島・長崎原爆記念日にカナダ全土で多彩な催し
広島、長崎に原爆が落とされてから62回目の記念日がやってこようとしています。カナダではそのことを記念し、同時に核兵器を禁止する運動が、各州で行なわれようとしています。中心になっているのはカナダ退役軍人の会のようですが、各地の平和運動家達がそれぞれの地域で独自に原爆記念行事を企画し、この期にそれらの団体を糾合して、核兵器禁止などを主目的とする平和省をカナダ政府の中に設けることを提案する共同声明を発表することになっています。そして、その声明文を各地域の国会議員達に伝達し、国会へ提案するように請願します。(バンクーバー・落合栄一郎)
さて、原爆関係の催しを行なう地域を、カナダの西から東へと簡単に紹介しましょう。
(1)ヴィクトリア(ブリテイッシュコロンビア州州都)8月9日、講演、灯籠流しなど。
(2)ナナイモ(ブリテイッシュコロンビア州)8月6日、講演、灯籠流し、白い鳩をはなす。
(3)パウエルリバー(ブリテイッシュコロンビア州)8月9日、市長が核兵器廃止について講演。灯籠流し。
(4)バンクーバー(ブリテイッシュコロンビア州)退役軍人の会が中心になって、日系人の祭り(パウエル祭 8月4、5日)に市長が平和(原爆禁止)宣言。灯籠作りと灯籠流しなど。
(5)バンクーバー9条を守る会(ブリテイッシュコロンビア州)8月4、5日、上記のパウエル祭で原爆と人間展を開催。
(6)ソールトスプリング島(ブリテイッシュコロンビア州)原爆記念行事を過去25年間継続してきた。8月6日、灯籠流し。
(7)グランドフォークス(ブリテイッシュコロンビア州)8月6日、ウラン鉱採掘の問題点。
(8)カッスルガー(ブリテイッシュコロンビア州)8月6日、市長による平和メッセージ
(9)エドモントン(アルバータ州、州都)8月4、5日、影絵による広島、長崎記念行事
(10)サスカツーン(サスカチェワン州)8月6日、核兵器反対の退役軍人が中心になって作った『核戦争反対』の映画上映。
(11)ウイニペグ(マニトバ州)8月6日、日系カナダ人や平和運動家の講演と灯籠流し。
(12)トロント(オンタリオ州)8月6日、最大規模の催しで、市長の広島宣言や多くの著名な平和運動家の講演。日本太鼓演奏、灯籠など。
(13)オタワ(オンタリオ州、カナダ首都)8月6日、核兵器禁止へのカナダの60年間の取り組みについての講演。
(14)ミドランドーペネタング(オンタリオ州)8月5日、平和公園でピクニック。
(15)ウィンザー(オンタリオ州)8月5日、講演、映画、Sankichi Toge(峠三吉)の詩と「原子雲の下からの声」の写真展。
(16)ハミルトン(オンタリオ州)8月9日、マックマスター大教授の公演。
(17)モントリオール(ケベック州;広島の姉妹都市)8月5日、広島の平和公園の行事に呼応、広島から寄贈された平和の鐘を62回鳴らす。その他。
(18)フレデリクトン(ニューブランズビック州)8月6日、灯籠、
(19)ハリファックス(ノバスコチア州)8月6日、「千羽鶴」の劇の公演、国会議員の講演など。
と云うわけで、ニューファウンドランド州を除く各州で、広島、長崎を記念する催しが行なわれます。カナダという国は、アメリカに接し経済的その他で、どうしてもアメリカの影響を受けがちですが、平和への関心は非常に高く、しかもカナダが現在ウランの最大輸出国の一つでもあり、核兵器の禁止への悲願には切実なものが感じられます。
日本は、勿論原爆を経験した唯一の国であり、毎年やって来る原爆記念日だけでなく、常日頃核兵器禁止の訴えを率先してやるべきでしょう。実際、核兵器を禁止、廃棄しないかぎり人類に未来はないのではないでしょうか。
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