2007年11月12日18時53分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

第73回:ナベツネがしかけて作る戦争できる国

日本プロ野球のリーダーたる球団の巨人を、不人気球団にした一番の「功労者」と言っていいのが、親会社読売新聞グループの会長のナベツネこと渡辺恒雄である。常勝巨人軍を作るため、ドラフトやFA制度を都合よく作り替え、カネの力で有力選手をとりまくった。さらにはセ・パの2リーグ制をなくし、1リーグ制にしようとした彼のそんなわがままぶりに、巨人ファンをやめたという野球ファンも多い。いずれ日本テレビをはじめとする地上波での巨人のナイター中継は消滅するかもしれない。さて今回の「大連立」だが、その仕掛人として渡辺恒雄の名が挙がっている。自民党と民主党が連立して巨大与党が生まれ、大政翼賛会的な政治が行われるようになったら、それが日本にもたらす弊害は、プロ野球の1リーグ制の比ではない。読売新聞は大変改憲に熱心で、2004年に新憲法草案を発表している。その主な狙いは、戦争放棄をかかげた9条をかえ、日本を戦争できる国にしようというもの。自分の目の黒いうちに改憲をなしとげたいという執念に燃えるナベツネにとって、大連立は改憲への近道となるはずであった。幸い今回の大連立は頓挫したが、決して諦めるようなナベツネではない。次はどんな策を弄してくるのか、要注意である。(橋本勝) 


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