2007年11月19日11時45分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200711191145271

フランス労働者は元気だぞ! 無期限ストでサルコジ改革に反撃続く

  年金問題をはじめとするサルコジ改革に反対するフランス労働者のストライキ第2波は、無期限を掲げて6日目に入った19日も続いている。ATTAC・JAPANフランス支部山口啓さんの報告をお届けする。(大野和興) 
 
山口です。 
 
  前回に引き続きフランス年金スト第2波見たまま報告(私のフランス語力では聞いたまま報告ができないので物足りないと思いますが)を少し。 
 
  今回のストは既に今日(18日)で5日目、まだまだ続く様子です。今回のSNCF(国鉄)労働者のスト参加率は初日は前回より少なかった(前回72%、今回61%、2日目は47%)と報道されていますが、スト4日目の午前中に開かれたSNCFサン・ラザール駅の職場総会では4日目にもかかわらず前回(それもスト初日に)私が行った時以上に、要求を勝ち取るまでは絶対「ストを続けるんだ!」という現場労働者の強い意志が溢れていました。SUD−Railはもちろんですが、特にCGTの現場組合員たちの闘い続ける強い決意、絶対譲れないぞという様子をこんな私でさえ感じました。 
 
  政府の年金改革案を許して鉄道労働者たちの満期37年半が40年になれば、2008年にはすべての人々の満期が41年になりその後は42年半になるのは目に見えてます。まして若者たちにとってこれから40年もの労働年数は不可能に近く、年金受給金額は満期が延びればその分下がります。だからなんとしてもここで食い止めなければ、という彼らの闘いの決意が今回のストを前回にまして強くしているのでしょう。 
 
  サン・ラザール駅では満場一致で月曜の10時までスト続行が決まりました。前回私が行った時にはスト中止や棄権に手をあげた人もほんの数人いたのですが、今回は0! 
 
  さらに月曜日にはストに参加していない運転手たちと話をして参加を呼びかけようということになったようです。それによってはますます闘いが強化されていくかもしれません。 
 
  職場総会では7月に決まった大学改革(大学運営に民営化への道をひらくことになる)に反対して大学を封鎖している学生の連帯発言もあり、また20日には公務員や教員たちのストも予定されています。 
 
  もちろん列車やメトロは殆ど動いていないし道路は渋滞していて大変だけど、歩いたり自転車で「いい運動になるよ」と言ってみんな何とかやっているようです。普段の生活の中で当たり前のことを動かしているのは現場労働者なんだとつくづく感じています。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。