2007年11月26日20時15分掲載
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橋本勝21世紀風刺画日記
第75回:圧制と 戦ったゲバラも テロリスト!?
テロリストの国内潜入を阻止するため、日本でも入国するすべて外国人の顔写真と指紋を採ることが、11月20日から始まった。これは9・11の同時多発テロ以来、「テロとの戦い」に邁進する米国に続いて世界でも2番目である。これで日本も立派な監視大国というわけである。
それにしても「テロとの戦い」とか「テロ」という言葉には要注意である。テロとは暴力によって政治的目的の実現を図ること。この定義にあてはめると、ヒトラー暗殺も、ベトナム解放戦士の戦いも、パレスチナ解放の戦いも、テロになってしまう。それに革命家たち。毛沢東も、ホーチミンも、カストロも、あの永遠の革命家としてわれわれの心に生きつづけるゲバラも、テロリストということになってしまう。権力側は、反抗するものを「テロリスト」と決め付けることで弾圧することができる。それに「疑わしきはテロリスト」として拘束できるし、まことに権力者にとって使い勝手のいいものなのである。そう米国では、まるで冷戦下の「アカ狩り」のごとく「テロリスト狩り」が行われているのである。(橋本勝)
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