2007年12月13日13時38分掲載  無料記事
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マレーシア生まれの気象変動担当相に期待、ラッド政権を評価 

 【クアラルンプール13日=和田等】オーストラリアで11月24日に実施された総選挙の結果、ケビン・ラッド党首率いる労働党が勝利し、11年続いたハワード政権からのラッド政権に交代したが、マレーシア各紙はこれまでのところ、ラッド党首の首相就任に歓迎の念を示している。特に、ラッド新政権が環境重視の姿勢を示す中、マレーシア・サバ州生まれの女性、ペニー・ウォンさんを気象変動・水担当相を任命したことを評価。ロック・グループ「ミッドナイト・オイル」の元ボーカリストで環境活動家のピーター・ギャレット氏を環境相に任命したことにも注目している。 
 
 ウォン気象変動・水担当相は、8歳だった1977年にサバ州コタキナバルからオーストラリアに移住した。マレーシア紙によると「移住したばかりのころはオーストラリア社会の中でアジア人やアジアの文化は今ほど顕著な存在ではなかったので、アジア人が受入れられるのは容易ではなかった」とウォン氏は当時を振り返っている。 
 ウォンさんは、2001年に労働党の上院議員に選出され、アジア人の女性としては初めてオーストラリアの国会議員となり、労働党の陰の内閣では、雇用・労働参画・法人統治・責任相に任命されていた。 
 
 イスラム諸国会議機構(OIC)議長の議長を務めるマレー誌あのアブドラ首相は、OICの加盟国の立場からみてもラッド党首がイラクに派遣している豪州軍を撤退するとの政策を掲げていることは歓迎すべき兆候であると語った。 
 
 ラッド党首が地球温暖化の抑止に向けての対策を盛り込んだ京都議定書を批准する姿勢を示していることについても、ハワード前政権の姿勢とは大きな変化であると語り、評価する姿勢を示した。オーストラリアは1998年に京都議定書に署名していたが、批准はしていない。 


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