2007年12月15日14時12分掲載  無料記事
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墜落の仏最新鋭戦闘機は操縦ミスの疑い

  このほどリビアに売却されたフランスのラファール最新型戦闘機の同型機が、その直前に墜落した事故について、仏空軍はパイロットの操縦ミスの疑いが濃いとみて調査をしている。リベラシオン紙(電子版)が14日、伝えた。(パリ=飛田正夫) 
 
 ダッソー社の誇る同戦闘機は、今月10日に訪仏したリビアの最高実力者カダフィ大佐が購入した多額の兵器の“目玉”商品のひとつ。海外への売却はリビアが初めてだった。 
 
 ところがその直前の同6日に、訓練飛行中の同型機がフランス中央丘陵地帯で墜落、パイロットが死亡する事故を起きた。同戦闘機は2006年6月から空軍に配備されていたが、墜落事故は初めてという。パイロットはラファール戦闘機の偵察隊長というベテランだった。 
 
 事態を重視した仏空軍は原因究明を進めた結果、戦闘機に故障はなく、事故はパイロットの「空間誤認」の可能性が強まった。同戦闘機は複座だったが、今回は1人しか乗ってなく、もう一機の同戦闘機と一緒に、「現在アフガニスタンで展開するような戦闘演習だった」という。突然レーダーから姿が消え、パイロットは飛び出すこともなく墜落死した。戦闘態勢から出たところで、垂直であったのを平行面だと勘違いしていたという。夜間で天候も悪く、計器操縦が行なわれていた。しかし、重力効果による短時間の意識喪失の可能性も排除できないとされている。 


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