2008年03月16日21時59分掲載  無料記事
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中東

イラク占領により広がる女性受難─宗派浄化と並行する性浄化

  今、占領下のイラクでサダム政権下では見られなかったスケールで女性の受難が続いています。3月8日の国際女性デーにちなんで日本の人々との連帯を求めて来日したフリヤル・アクバルさんは、広島、大阪、京都、川崎、東京での集いで女性の命を守るイラク自由会議(IFC)の取り組みへの支援を訴えました。浅井健治さんがイラクと世界の女性の権利擁護を訴えるIFCの声明を翻訳しています。(TUP速報) 
 
【2008年国際女性デーに際して/団結を固め、みんなで「女性の殺害にノー、性浄化を進めるギャングたちにノー、女性迫害者のいないイラクにイエス」の声を上げよう】 
 
 3月8日は国際女性デーであり、先進国においてさえ日に日に広がる性差別に対する抗議の声を大きく上げる日である。とはいえイラクにおいては、女性に対する差別は、イランの宗教指導者の政権やアルカイダ集団とつながる宗派私兵たちによって実行される性浄化ともいうべき度合いに達している。これらの集団は、人間性に対する最も憎むべき犯罪を犯しており、とりわけ女性に対してはバスラやバグダッド、モスル、ディヤラなどの諸都市で性的大量虐殺を行なう段階にまで至った。 
 
 こうした地獄のような政策をイラクで実行しようとする一切の活動に目をつぶり、これらギャングたちが何の妨げもなくやりたい放題できるよう解き放ったのが、占領である。 
 
 戦場から遠く離れた地域においても無実の市民を捕らえる占領者の犯罪とテロリスト集団に加え、宗派浄化と並行する性浄化は、今日のイラク社会に垂れ込める悪夢となった。 
 
 これらギャングたちは、女性も人間性も存在しないイラクをつくろうと企んでいる。彼らの犯罪に対する沈黙は、イラクと我々の現在・未来の世代をこれら犯罪者の手に引き渡してしまうことを意味する。女性を殺す殺し屋たちは、何千もの罪もない人々をその宗教的な背景ゆえに殺してきたのと同じギャングたちである。 
 
 さらに、これらギャングたちに野蛮な犯罪を続けさせることは、占領を長引かせることにしかならない。したがって、我々が団結を固めることこそが占領者を恐れさせ、その終了時期を早めるのである。 
 
 イラク自由会議は国際女性デーを機に、世界中のすべての女性に祝福の言葉を述べると共に、女性たちと自由愛好勢力に対しこれらギャングたちに反対して立ち上がり団結するよう呼びかける。 
 
 イラク自由会議はこれらの無法者たちをイラクから追い出す闘いの先頭に立つ。 
 
 「シーアでもない、スンニでもない、我々は人間だ」のキャンペーンはイラクと世界のすべての自由を愛する人々に、「女性の殺害にノー、性浄化を進めるギャングたちにノー、女性迫害者のいないイラクにイエス」の旗を掲げるよう訴える。 
 
イラク自由会議 
2008年2月29 
 
原文 http://www.ifcongress.com/English/News/2008/0308/on-march8th.htm 
 
(翻訳:浅井健治) 


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