2008年05月02日17時22分掲載
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ジャーナリスト殺害に処罰無しが13カ国 仏CPJが国連に報告
【パリ2日=飛田正夫】5月3日の世界新聞デーを前に、フランスのジャーナリスト保護委員会(CPJ)は、ジャーナリストが不当に殺害されても罰しない13の国のリストを国連に提出した。国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団RSF」(本部パリ)によると、2007年に世界で殺害されたジャーナリストは86人(前年は85人)で、1996年以来の最高を記録。またラ・コワ紙(2007年12月3日付)は、ジャーナリストの殺害の90%が処罰されないと報じている。
4月30日付のルモンド紙によると、13カ国にはイラク・シエラレオネ・ソマリア・コロンビア・スリランカ・フィリッピン・アフガニスタン・ネパール・ロシア・メキシコ・バングラデシュ・パキスタン・インドの名が挙がっている。
コロンビア・インド・ロシア・フィリッピン・メキシコなどは民主主義体制をとっている国だ。
CPJのジョエル・シモン会長は記者会見で、「ジャーナリストが殺害されても殺害者には何も処罰される心配がないことが、プレス側には惨事となり、同時に殺害者にジャーナリストを捕虜にすることを躊躇させなくしている」と述べた。
同氏はまた、「ジャーナリスト殺害に何の罰もないことほど、思想の伝播と報道の自由にとって大きな脅威はない」と指摘し、CPJがこのリストをもとにプレスの自由を守るための理解をさらに深めるよう各国政府に訴えてゆく考えを示した。
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