2008年05月27日21時07分掲載
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橋本勝21世紀風刺画日記
第101回:いまだに世界を支配している軍の論理、それが宇宙まで
5月21日、自民、公明それに民主の与野党3党の賛成多数により、あっけなく宇宙基本法が成立した。日本の宇宙開発は平和目的に限るとしていたことから、軍事利用もよしとするという大転換である。あくまでも専守防衛に徹するなら、国際紛争の解決に武力を行使することを禁じた憲法9条に抵触しない、21世紀の日本は、国を守るために、防備は日本周辺から、地球規模へ、さらに宇宙へと拡大しなければいけないというのである。
「敵」を監視するための、軍事偵察衛星に、「敵」からのミサイルを撃ち落すためのミサイル防衛と、産業界にとっては宇宙開発と、軍需が結びついたビックビジネスの可能性が開けるというもの。それには当然アメリカからの強い圧力もあったであろう。宇宙空間で米軍と協力し、「テロとの戦い」とやらを展開する日本、まるでB級のSF映画のような光景がくり広げられる、そんな未来はゴメンこうむりたい。(橋本勝)
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