2008年06月26日19時40分掲載
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仏への中国人観光客が減少 ダライ・ラマへの名誉市民授与に反発か
北京の旅行会社がフランス観光の案内ポスターや旅行カタログを取り外したため、中国からの旅行者が減少の一途をたどっている。仏紙によると、中国側の措置は、パリのドラノエ市長が4月にチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世にパリの名誉市民の称号を与えたことへの不快感のあらわれではないかとみられている。【パリ=飛田正夫】
ドラノエ市長は、ダライ・ラマへの名誉市民は「民衆との倦むことのない対話で、平和を希求する戦士に献呈するもの」であり、特に中国政府が対話を再開する事を要求する道徳的責任を負う者に与えるにふさわしいものだと述べた。
しかし、北京市長は称号授与に反対する手紙を同市長に出していたという。また同市長は、サルコジ仏大統領が未だに北京オリンピックの開会式に参加するかどうか意思表明をしてないことを非難している。
北京の旅行会社責任者は、フランス国営放送・テレビA2のインタビューで、今回の措置は「中国人としての誇りを傷つけられた」ことに対する独自の判断であると説明した。中国政府は北京市長に何も指示していないとしている。
上海や広東の旅行会社によると、中国人はフランスに行きたがっていてロワール渓谷の城やコートダジュールの海岸に憧れているという。パリのホテル業界も近年の中国人旅行客の増大化を考慮してホテルの増築を計ってきていた。
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