2008年08月28日13時07分掲載  無料記事
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ビルマ民主化

ASEANと国連の介入を求める スーチーさんの食料拒否で東南アジアの国会議員組織

  ビルマ(ミャンマー)の民主化運動指導者アウンサンスーチーさんが今月16日以降食料の受け取りを拒否しているとの情報について、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の国会議員でつくるミャンマー問題議連(AIPMC、本部・クアラルンプール)は27日声明を発表し、ASEANと国連が早急にこの情報の真偽を確認するよう求めた。同議連は、「もし事実ならすべての人びとにとって深刻な事態である」として、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が危機打開のためできるだけ早くビルマを訪問しスーチーさんに会うことを要求している。(永井浩) 
 
 声明は、自宅軟禁中のスーチーさんが友人、家族、彼女が書記長をつとめる国民民主連盟(NLD)の関係者、メディアなどすべての外部世界との接触を断たれている現状から、まず今回の情報の真偽の確認が何より重要だと指摘。そのために、ASEANのスリン・ピッスワン事務局長(元タイ外相)がスーチーさんに会ためにビルマを訪問し、早急に彼女の健康状態の確認と健康診断をおこなうとともに、食料の受け取りを拒む理由を質してほしいとうったえている。 
 
 声明はさらに、民主化問題の打開のために今月ビルマを訪れた国連のガンバリ事務総長特別顧問との面会をスーチーさんが拒否したのは、国連の調停努力がうまくいっていないことを示すものであるとし、潘事務総長のビルマ訪問が現在の危機解決だけでなくビルマにおける軍政と民主化勢力、少数民族代表との三者会談の再開にきわめて重要な役割を果たすものと期待している。 
 
 AIPMCは最後に、アウンサンスーチーさんの健康がビルマ問題の平和的解決の実現のために欠かせないことをASEANと国連は再認識すべきだと強調している。 


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