2008年09月28日10時54分掲載
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スポーツ
若の鵬、露鵬、白露山の解雇は不当である、力士たちよ、団結せよ! フリーター全般労組が呼びかけ
外国人力士は移民労働者ではないか。就業規則に基づかない解雇は不当であり、相撲協会には力士に対する処分基準もない。大麻疑惑による若の鵬、露鵬、白露山の解雇は不当である、力士よ、団結して労働組合を立ち上げようーー。フリーター全般労組がメールマガジンで、こんな呼び掛けを発している。(ベリタ編集部)
以下はフリーター全般労組メールマガジンから。
私は大相撲が好きであった。今は亡き祖父に手を引かれ、当時の蔵前国技館に何度も行った。番付表を取り寄せ、新聞を切抜き、夏休みの自由研究タイトルは「大相撲研究」であった。ところが「研究」を進めるうちに、大相撲の「事件」を知ることになる。昨今巷を騒がしている「八百長」「闇世界とのつながり」「かわいがり=リンチ」「刑事事件など不祥事」など過去から何度となく社会問題となっていた。そして大相撲が「国技」である法的根拠もないことを知ることとなった。
今回、若の鵬、露鵬、白露山の解雇事件が発生した。解雇事由としては問題があるといわざるを得ない。解雇は就業規則による規程に基づかなければならない。
03年の労基法改定で懲戒解雇・普通解雇を問わず、絶対的記載事項になったのである。日本相撲協会には相撲協会規則があるのみと聞いている。力士に対する処分基準がないという。ましてや移民労働者である彼らには入門に際して丁寧な文書説明が必要であっただろう。
また大麻そのものの是非論議は置いておくが、大麻所持ではなく大麻吸引については法的禁止事項ではない。しかも若の鵬は起訴されていない。仮に大麻所持使用で有罪判決が下っても、先日発生した新弟子へのリンチ殺人での「傷害致死」に比すと、軽い刑罰である。しかし彼らは解雇されていないのである。
まして露鵬と白露山に至っては検査での疑いに過ぎない。
問題の一つには力士自身が「国技」「伝統芸能」の名のもとで労働者とみなされていないこともあろう。だが、大相撲の世界でもストライキでもって争議を闘った「春秋園事件」がある。
三力士の解雇は不当である。力士達よ、団結し、労働組合を立ち上げよう。
<参考>
フリーター全般労働組合は、フリーター(アルバイト)・パート・派遣・契約・正社員問わず、誰でも、一人でも加入できる労働組合。「職場での悩み、納得いかないことなど何でもご相談ください。非正規雇用だって同じ労働者。組合に集る仲間の力で、労働者としての権利を守っていきましょう」と呼びかけている。ホームページは
http://freeter-union.org/union/
春秋園事件(しゅんじゅうえんじけん)は1932年(昭和7年)に起きた、大相撲史上最大の争議事件。首謀者、盟主の名をとり「天竜事件」「天竜・大ノ里事件」とも呼ばれる。力士の地位向上や日本相撲協会の体質改善などを要求して、多くの関取が協会を離脱した。離脱力士が東京・大井町の中華料理店「春秋園」に立てこもったために、この名がある。結果的に力士側の主張はほとんど受け容れられず、離脱した力士の多くは後に帰参した。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
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