2008年10月27日10時35分掲載
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中南米
コロンビアにおける先住民族弾圧に抗議 日本の市民団体が人権擁護を求める声明を発表
日本の市民組織がコロンビアにおける先住民弾圧に抗議し、政府による暴力的な抑圧の停止と基本的人権の擁護を求める要請書を、在日コロンビア大使館に提出した。コロンビアでは10月12日以来、各地で先住民族組織によって先住民族の権利の確立を求める運動が展開されており、カウカ地方でパン・アメリカン・ハイウェイを封鎖していた多数の先住民族に対して、政府の治安部隊が、銃撃等を含む弾圧を行った。(ベリタ編集部)
この行動で先住民族組織は、政府側とこれまで結んできた合意事項の履行、先住民族に対する暗殺事件の問題、土地問題などを訴えていた。これに対してウリベ大統領は「この行動にはテロリストが浸透している」との理由で治安部隊を派遣、カウカ地方の弾圧では1人の死者と90人近くの負傷者がでている。
日本の市民組織「開発と権利のための行動センター」は、この事件に対して、暴力的な抑圧の停止、基本的人権の擁護、先住民族の権利の尊重を求める以下のような声明を発表するとともに、他の市民団体のも呼びかけ、大使館に対して上記の内容を求める要請書を送った。
【コロンビアにおける先住民族や農民に対する治安部隊による抑圧に対する声明】
日本の諸組織及び日本の市民はコロンビアのカウカ地方で発生した先住民族や農民に対する暴力や抑圧に対して深い憂慮の念を表明します。またコロンビア政府及び関係当局に対して次のことを要請します。
1)先住民族や農民に対する暴力的な抑圧を早急に停止すること
2)先住民族や農民の基本的人権を擁護するために、人権に関する国際規範に準じて、全ての必要な手段を講じること
3)ILO169号条約また国連総会で採択された先住民族の権利宣言に定められている先住民族の権利を完全に尊重すること。
「開発と権利のための行動センター」のブログで声明文、人権擁護を求めるレター等ダウンロードができる。
http://cade.cocolog-nifty.com/ao/2008/10/post-aba7.html
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