2009年01月09日00時06分掲載
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NNNニュースダイジェスト
ネパール政府、ヒンズー教寺院のインド人僧侶の解任取り消す
【カトマンズ8日NNN=PTI】ヒンズー教グループと内外の政党の圧力に屈し、ネパールのマオイスト政権は7日、同国のヒンズー教寺院パシュパティ寺院のインド人僧侶をネパール人僧侶に代えるという決定を取り消した。
同寺院では8日、礼拝が再開され、数百人が参加するなか、復職したインド人僧侶が宗教儀礼を執り行った。
プラチャンダ首相は、議会に対する特別演説の中で決定を発表した。
同首相は、インド人僧侶の代わりにパシュパティ地域開発基金 (PADT)が任命した2人の地元僧侶の任命は取り消されたと述べた。
プラチャンダ首相は、公開の競争を通じた新しい僧侶の選任プロセスを始めるよう指示がなされたと述べた。
「新しい僧侶の任命は取り消した。前の(インド人の)僧侶が宗教儀礼を続けるよう要請した」と同首相は語った。
先に、筆頭僧侶を含む3人のインド人僧侶は辞表を提出していた。プラチャンダ首相は「彼らには、新しい僧侶が適切な手続きを通じ、任命されるまで、仕事を続けるように要請した」と述べた。
パシュパティ寺院はネパール・ヒンズー教の総本山的な寺院で、ネパールやインドのヒンズー教徒が巡礼に訪れる。南インド出身の3人の僧侶の一族は、過去300年間、同寺院で宗教儀礼を取り仕切ってきた。
ネパール政府が先月28日、インド人に代わって、ネパール人を僧侶に選んだため、ネパール会議派に支援されたヒンズー教グループが反発、同寺院の宗教儀礼が中断する事態になっていた。
(ベリタ通信編集部翻訳・編集)
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