2009年01月10日21時06分掲載
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NNNニュースダイジェスト
エジプトの難民強制送還の中止を求める 人権団体
【カイロ10日NNN=AFROLNEWS】米国に本部を持つ国際人権団体ヒューマンライツ・ウォッチ(HRW)は8日、エジプト政府がイスラエルを目指しているエリトリア人難民を強制的に送還していることを非難した。
HRWは、拘束と拷問の危険に直面することになる亡命希望者を送還することをやめるべきであると主張した。エジプトは7日、32人のエリトリア人を送還した。
HRWによると、エジプトは過去2週間の間に45人以上のエリトリア人を、国連難民高等弁務官にインタビューの機会を与えることなく、強制送還している。
HRWは、送還されたエリトリア人は人権を抑圧している政府の犠牲者であるとしている。
HRWは以前にも、イスラエル軍が、シナイ半島を通ってイスラエルに入ろうとしていたアフリカ人難民を銃撃したことをしている。このルートは、欧州に入ろうとしているアフリカ人難民が多く利用するルートになっている。
毎年、数千人のアフリカ人が雇用の機会を求めてエジプトに入り込んでくる。よりよい生活を求めてイスラエルに入るための場合もある。しかし、多くの者はイスラエルに入り込む前に捕まると、拘置所で拷問にあう。
イスラエルは、2007年と2008年に少なくとも139人のアフリカ人(ほとんどがセネガル人)を戻した。エジプトはその中の一部を本国に送還した。
イスラエル国防軍は昨年8月、エジプトから国境を越えてきた91人のアフリカ人を戻した。
HRWによると、無期限の兵役や恣意的な拘束、拷問から逃げ出すエリトリア人が増えている。
エジプト当局によると、シナイ半島を経由し、エジプトからイスラエルに入り込む、貧しく、紛争に見舞われたアフリカ諸国からの難民の数は2007年以来、非常に増えた。エジプト政府によると、2006年以来、13万人以上の難民がエジプトからシナイに入り、国境を越えてイスラエルに入った。
(編注:AFROLNEWSはレソトに本部があるアフリカを専門にカバーする独立通信社)
(ベリタ通信編集部翻訳・編集)
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