2009年01月29日18時54分掲載
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NNNニュースダイジェスト
国際刑事裁判所のためにスパイ スーダン人男性 禁固17年の判決
【ハルツーム29日NNN=AFROLNEWS】スーダン国営通信によると、スーダンの刑事裁判所は、スーダン人の男性をスーダン・ダルフールでの戦争犯罪を調べている国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)のためにスパイ行為をしていたとして、禁固17年を宣告した。
昨年6月に逮捕されたモハメド・アリシリ被告は、スパイ罪とスーダンのアハマド・ハルン人道問題担当相に関する秘密軍事文書をICCに渡したとして有罪となった。
同被告は、ダルフールでの犯罪に関しICCに協力して国内で罪に問われた最初のスーダン人で、ICCを助けるために有罪とされたのは世界で初めて。
地元通信社によると、同被告の有罪判決は、2003年と2004年にスーダン西部のダルフールでなされた戦争犯罪と人道に対する犯罪でICCから逮捕状がだされたハルン同担当相に関連している。
ICCの報道官は、有罪判決はICCと協力しようとする現地の人々の間に恐怖を植え付けることを狙っていると述べ、非難した。
ICCは2007年5月、ダルフール紛争で殺人や性的暴行を指揮したとして、スーダンのハルン人道問題担当相と、ジャンジャウィド幹部アリ・クシャイブの逮捕状を出した。
ICCの主任検察官は昨年7月、大量虐殺や戦争犯罪などの容疑で、スーダンのバシル大統領の逮捕状を請求した。ICCは、同大統領は起訴するかどうか検討している。
しかし、スーダンはそうした動きはダルフールでの事態を悪化させるだけであると主張している。
国連の推計では、ダルフールでは紛争が2003年に始まって以来、30万人が殺され、270万人が難民となった。
(編注:AFROLNEWSはレソトに本部があるアフリカ専門の独立通信社)
(ベリタ通信編集部翻訳・編集)
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