2009年02月25日23時56分掲載
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環境
魚沼田んぼをトキが舞う 青サギとにらめっこ
1月の半ばからトキが雪深い新潟県の魚沼にやってきています。
先日、雪が1.5mも積もっている魚沼市西名新田(にしみょうしんでん)に行ってみました。村に住む榎本仁(えのもとひとし)さんは、「まさかこんな所にトキが来るとはまったく思いもしなかった」と興奮気味に話してくださいました。(堀井修)
佐渡で育ったトキは9月25日10羽が野に放されました。そのうち1羽は行方不明、1羽は死亡、そしてもう一羽が海を越えて越後に渡ったのです。その1羽はメスで新潟の北部に上陸し餌を採りながら南下をして魚沼にやって来たのです。
トキを見つけたのは地元の小学生だったそうです。何か白い鳥が飛んでいるとうわさがたち、県の鳥獣保護員が確認しました。
私が行った時、トキは電線にとまって羽づくろいをしていました。当日は佐渡からトキ担当の獣医、金子さんがやって来て、「トキが電線にとまることは大変に珍しい。」と言いました。
榎本さんは「トキと青サギがミラメッコをして、青サギが負けて飛び去った。」「カラスともやったがやはり勝った。」と教えてくれました。
金子獣医はトキのメスは気が強いからだろうとコメントしました。
西名新田は豪雪地帯、平年で3mもの雪が降ります。今トキが餌を採っている場所は夏、蓮を作っていて、清水がわいているので雪が積もらないのです。榎本さんは朝、雪を少しのけてトキが餌を採りやすいようにした、と私にささやきました。
それにしてもいったんこの地域に1mの雪が降ったら蓮の田んぼは完全にふさがります。村の人はこのまま雪が少なくトキが過ごしやすいようにと祈っています。(2009年1月29日)
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