2009年03月15日11時39分掲載
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松坂、ダルビッシュ、イチローも見えて、ラッキー WBCサンディエゴで練習を公開
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第二次ラウンドの日本対キューバの試合が米国時間15日(日本時間16日)に行われるが、その前日の14日、会場となる米カリフォルニア州サンディエゴにあるペトコ・パーク(PETCO PARK)で日本代表チームの練習が無料で公開された。日本や大リーグの一線で活躍する一流選手を米国で身近に見れるチャンスだけに、押っ取り刀で駆けつけた。在住日本人や日系人らに混じって、開放された外野席から、15日に登板予定の松坂(レッドソックス)やダルビッシュ(日本ハム)やイチロー(マリナーズ)の躍動的な動きを楽しませてもらった。(江田信一郎)
3月に入って、サンディエゴは温暖な気温に恵まれていたが、数日前から気温が急低下。この日は10度以下と肌寒い。この日に日本から来たと思われる人が、日本への携帯電話で、日本より少し寒いと話していたのが耳に入った。練習日の14日は、時折、陽はさすものの、あまりスカッとした気候ではない。
同日は、韓国、キューバ、日本の代表チームの練習が、米国時間14日午前9時半から一時間半づつ行われ、いずれも無料で公開された。日本代表の練習時間は午後3時半から5時まで。
球場の周辺は土曜とあって閑散としている。球場付近の駐車場もほとんど車が見えない。WBCをつぶさに追っかけていない素人なので、米国でどのくらい今回の大会が盛りあがっているのかよくわからないが、球場を訪れる人の数も少ない。チケット売り場で、「練習風景を見に行きたいのですが」と話すと、「球場の周りをずーと回って、Gゲートから入ってください」と言われた。
球場の周りには、既に大型の中継車が並んでいる。ゲートをくぐると、WBCの関連グッズが売られていた。それには、目もくれず、球場内に急いだ。到着したのが午後3時と、予定よりやや早かったので、キューバがまだ練習していた。外野席には米国人やヒスパニックも混じって、数百人はいた。ようやく日本代表が姿を現した。外野席の一部から拍手が沸きあがった。
「ワー、ダルビッシュだ」「松坂だ」と日本語で歓声があがる。紺のウィンドブレーカーなどを着た選手たちは、ダイヤモンドには入らず、柔軟運動やランニングを繰り返す。面白かったのはその後の打撃練習。左翼席の前列付近に座っていたため、右ボックスに入った選手の打ったボールが、何回かスタンドに飛び込んできた。白球が放物線を描き、スタンドに入ってくるが、当たったら大変だなと、ボールが欲しい半面、スリリングな気分になる。
スタンド入りはそう多くはなかったが、ボールがそのままもらえるみたいで、スタンドは、ボールが来るたびに大きくざわめいた。
外野の芝生で練習している松坂、ダルビッシュらは、いずれもリラックスした様子だ。目に入ったのは、投手では、ほかに田中(楽天)、涌井(西武)、内海(巨人)、渡辺(ロッテ)、藤川(阪神)、岩隈(楽天)ら。ダルビッシュは米国でも紹介されているので知名度が上がっているようで、携帯カメラを片手にした白人男性が「ダルビッシュって、どこにいる」と誰かに質問し、そのあと、長身のダルビッシュの姿をカメラに収めていた。福留(カブス)や阿部(巨人)の姿も目に入った。原監督は投手陣にノックをしていた。
イチローは軽快なスイングをみせていた。スタンドの女性が「しなやかな打ち方をしている」と賞賛。打撃不振と聞いていたが、右翼スタンドにも数本届いていた。右翼の守備にも就き、背面キャッチもみせた。時折、外野の壁によじ登るパフォーマンスをしていた。背面キャッチは選手の間で、はやっているのか、何人かの選手が見せていた。外野に陣取っていた松坂も、外野にあがったフライを背面キャッチ、その直後、遠く、右翼の守備に就いていたイチローの方に目をやっていた。
NHKのスポーツ解説をしていた与田剛(元中日)コーチも、外野席のすぐ前で、キャッチボールをしていた。時折、速いボールを投げていた。かつての豪腕投手だ。肩幅が広いのが印象的。外野に飛んだいくつかのボールを外野席にプレゼントとして放り込み、「いい人ね」との声も。ただ、彼がかつての与田投手であると気づいた人は少なかったかもしれない。
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