2009年03月16日03時23分掲載
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日本代表の練習風景をトップで掲載 日韓のライバル関係にも言及
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第二次ラウンドの日本対キューバの試合が行われる15日(米国時間)、会場となる米カリフォルニア州サンディエゴの地元朝刊紙サンディエゴ・ユニオン・トリビューンは、一面トップで、日本代表チームの練習風景をカラー写真で掲載。野球が米国の一文化から世界のスポーツ文化になっていることを大きく伝えた。また日本と韓国が野球でライバル関係にあること説明している。(江田信一郎)
一面の写真は、14日(米国時間)に会場のペトコ・パーク(PETCO PARK)で行われた日本代表の練習の模様で、外野の芝生を歩く藤川(阪神)、田中(楽天)、それにその向こう側でランニングをする岩隈(楽天)の選手を望遠カメラでとらえたもの。
記事は、米国の娯楽文化である野球が、文化の異なる他の地域、国で大きく浸透していることを伝えた。また大会のスローガンは「Baseball Spoken Here(野球が公用語)」であると述べ、政治文化の壁を越えることが、WBCの狙いであることを強調している。
また日本、韓国、キューバが第二次ラウンドに進出したことについて、いずれの国も、WBCのみならず、オリンピックなどで活躍するなど、野球が盛んな国であり、当然のことと指摘。
記事は後半で、日本と韓国が、野球でライバル関係にあることを伝えている。米国在住の韓国人は、野球は韓国人にとって重要なものだと話し、野球は韓国人にとって重要な文化の一部と述べている。2006年に米国で行われたWBC大会では、韓国を熱狂的に応援したと振り返っている。
在日経験を持ち、サンディエゴなどの日本ソサエティーの会長をしているデイブ・ツイテスさんは、韓国は20年前までは、野球ではかなわなかったが、今では対等になっていると解説。米国で長年ライバル関係にある大リーグのニューヨーク・ヤンキースとボストン・レッドソックスになぞらえ、日本がNYヤンキースなら、韓国はレッドソックスだと語っている。
また日韓関係には軍事、政治的に不和、憎悪などの歴史があり、こうした意識が野球のライバル対決を熱狂的にしているが、野球は両国が共有できる熱情の数少ない一つと述べている。記事は、日本時間7日に行われた日韓の初戦の視聴率が37・8%にも達したと述べている。
一方、肝心の米国でのWBCへの関心度の高まりについては、08年後半から発生した金融危機やチケットが高いため、入場数は前回より減るだろうと、同紙は予想している。
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