2009年07月14日00時13分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

135回  もうすぐ閉館、東国原劇場

12日の都議選で自民党は大惨敗 
自公あわせても過半数割れという 
まるで来る総選挙の予告編ともいえる感じとなり 
それは麻生政権への拒否感がいかに強いかをあらわすものとなった 
この自民党を敗北させた功労者の1人としてあげたいのが 
あの東国原宮崎県知事である 
 
受けねらいのテレビ政治にまさにピッタリの人材といえる彼を引っ張り出した 
古賀選対委員長の思惑どおりに、テレビは連日 
「東国原知事、国政に転出か」のニュースでもちきりだった 
何しろ「私を自民党総裁候補に、そうすれば選挙に勝てます」という 
ビートたけし門下の芸人出身らしい知事の言動は 
話題性も十分だったのだから 
 
だが彼の発言が決して冗談ではなく 
本気であることを知ってさすがに国民もシラケた 
それは喜劇の次元で終わるものではなく 
日本の政治の民主主義の底の浅さを語り 
カン違いした3流芸人によって国の命運だ左右されるという 
空恐ろしい恐怖劇となり、国民にとっての悲劇になりかねないのだ 
テレビに彼の顔が出るたびに、視聴者は自分がバカにされているように感じ 
自民党への支持票が消失していったことは想像にかたくない 
 
かくて東国原内閣の誕生という悪夢をみることなく 
東国原劇場は観客の猛烈なブーイングを浴びて 
幕を閉じることになったのである。 


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