2009年07月27日11時56分掲載
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石原都知事が五輪誘致に絡み女性差別発言 市民グループが国際オリンピック委員会あて声明発表
オリンピック誘致に絡んで、石原都知事の女性差別発言があり、市民グループが声明を発表、国際オリンピック委員会に対して日英両文で送付した。声明は「首長が公然と女性を差別し、名誉を傷つけるような発言をする都市・東京は、オリンピック開催地としてふさわしくありません」と結んでいる。以下、声明を紹介する。(日刊ベリタ編集部)
2009年7月10日
国際オリンピック委員会御中
私たちは、東京で女性の人権を守るために活動している「石原都知事の女性差別発言を許さず、公人の性差別をなくす会」という団体です。2016年夏のオリンピック開催地候補のひとつである東京についてお知らせしたいことがあります。
2009年4月、IOC評価委員会委員長であるナワル・エル・ムータワキルさんと委員のみなさんが、オリンピック開催地としての東京の資質を評価するために来日されました。6月5日、石原慎太郎東京都知事は、都庁定例記者会見の公式発言で、オリンピック招致のための東京都の広報誌デザインについて激しく非難しました。彼は、ムータワキルさんのクローズアップ写真を載せることは、彼女が“若くなく、美人ではなくなったため”に効果的ではないと言っています。
この発言は、ムータワキルさんを侮辱し、彼女の名誉を傷つけるものです。彼は、ムータワキルさんが果たしている任務や社会的業績で彼女を評価するのではなく、年齢や容姿で評価しています。
オリンピックは世界の人々が、性別や人種、民族、宗教などの違いを超えて、平和と平等、友愛の精神のもとで共生をめざすスポーツの祭典です。石原都知事の発言はオリンピックの精神に反しています。
首長が公然と女性を差別し、名誉を傷つけるような発言をする都市・東京は、オリンピック開催地としてふさわしくありません。貴委員会が、オリンピック開催地を決定するにあたり、東京都知事の差別主義を考慮されるよう、強く要望します。
石原都知事の女性差別発言を許さず、公人の女性差別をなくす会
野崎 光枝
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