2009年09月03日17時29分掲載
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地域
福井、漁業年収100万円未満4割 半数以上が60歳以上
9月2日付の『県民福井』(中日新聞福井支社発行)によると、08年11月1日現在、福井県内の年間漁業収入が「100万円未満」の経営体が530で43.4%を占め、「100〜300万円」の260経営体を加えると、年収300万円未満の漁業者が6割を超えたという。
これは、農水省が行う、5年に1回の漁業版国勢調査「漁業センサス」の結果で分かったもの。同センサスの統計をみると、全国の漁業就業者数は22万1,896人で、前回5年前と比べると1万6,475人(6.9%)減少しており、同じく年収は「100万円未満」は29.7%、100万〜300万円未満」20.1%を合計すると49.8%、約半数の漁業者が300万円未満の年収に当たることを示している。
それにつけても厳しい福井県内漁業事情、就業者は5年前に比べ11.7%減って2,016人で、半数以上が60歳以上で、うち70歳以上が535人(26.4%)と、高齢化と後継者不足とともに県内の漁業が抱える課題が浮き彫りになった、としている。
農業とともに切り捨て、自由化に頼る政策の下、一次産業のワーキングプアぶりはますます深刻になるばかり。日本人1億3千万人が頼る海の幸を、わずか22万人が背負うとすれば、1人で590人を養う勘定となる。できっこない、足元空っぽの「独立国」の現実である。
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