2009年12月02日23時32分掲載
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TPP/脱グローバリゼーション
WTO閣僚会議、2010年妥結は霧の中 勢いづく反対運動の市民グループ
ジュネーブで11月30日から開かれた世界貿易機関(WTO)の閣僚会議12月2日(日本時間3日未明)に閉幕するが、大方の予想通り、ただ集まっただけ、という結果に終わるようだ。その一方でジュネーブには世界中からNGOや市民団体、農漁民が集まり、自由貿易に反対するデモや交互行動を繰り広げた。いくつかの動画でその模様を見てみる。(日刊ベリタ編集部)
WTO閣僚会議には加盟153カ国・地域が参加、日本からは直嶋正行経済産業相、赤松広隆農相らが出席した。会合では「多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の2010年中の妥結」という目標に向け、来年の1〜3月にこ れまでの交渉の進み具合を点検する会合を開くなどの大まかな行程表で合意した。しかし、この点検会合はどういうものなのかをめぐって意見はまちまちで、統一されていない。いわば会議全体を通して様子見ムードが強かった。
今回の閣僚会議は、今年の9月、インド・ニューデリーで開催されたWTO非公式閣僚会合での「2010年末の妥結のために大きく前進させる」という確認に基づいて進められたものだ。しかし実際には、早期妥結の困難性を印象付けただけに終わった。
迷路に入り込んだ感のあるWTOドーハラウンドの現状は、反対運動を勢いづけている。インド・ニューデリーのWTO非公式閣僚会合でも、インド各地から5万人の農民が集まって、抗議デモを行った。今回のジュネーブでは、ATTAC InternationalのHPによると、5000人が抗議行動に参加したとしている。
http://www.attac.org/en/blogs/amelimelo/7-11-2009/5000-wto-protesters-geneva-yesterday
また閣僚会議の初日の30日には、OWINFS(「私たちの地球は売り物ではない」)ネットワークのメンバーが閣僚会議の開催会場の中に入り、ジングルベルやハードデイズナイトのメロディーで、WTOを揶揄し、抗議行動を起こした。その模様はyoutubeで全世界に流れた。
Jingle bells
http://www.youtube.com/watch?v=mVqIpp5h2Ic
Hard days night
http://www.youtube.com/watch?v=QTzKQFce_V8
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