2009年12月21日11時44分掲載
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橋本勝21世紀風刺画日記
146回 首相は優柔不断なのではない、したたかなのだ、と思いたい
辺野古への米軍基地移設を迫るオバマ、それに対する首相の後ろから
YESと言わせないため、彼の口を押さえるジュゴンの図・・・
これをなんと見ます?
沖縄の普天間基地の移設問題が揉めに揉めている
これの決着を先延ばししている鳩山首相の姿勢に対しての批判は強まるばかり
とくに朝日をはじめとする大マスコミにはそれが顕著である
日米関係を壊していいのかとまるで米政府の代弁をしているみたいで
米軍の世界戦略にガッチリ組み込まれた沖縄基地を肯定したところを
立脚点とし、それが日本の平和と安全を守ることになるのだから
沖縄の人には我慢してもらうしかない、となる。
もしも自公政権が続いていたら県外だ、嘉手納統合だ、いや国外だ
などと揉めることなく、スンナリ辺野古への移設が決定していただろう。
しかし、日米安保や米の世界戦略の正体を改めて思い知らせてくれたのが
先日のオバマのノーベル平和賞受賞のスピーチ
正義の戦争はある、アメリカこそが世界の正義と安全を守りうる
これまでも、これからもアメリカのする戦争は正しいと全面肯定
これじゃブッシュと同じじゃないかと大変失望させられた。
鳩山首相よ、辺野古移設問題に即答する必要などない
社民党が反対していて強行すれば政権が崩壊して
政治的な混乱を招くそれは日米双方にとってもまずい
そして沖縄住民の猛反発が予想され反米感情の高まりも危惧される
さらにグリーン・ニューディールを掲げるオバマ政権にとっても
ジュゴンが象徴する海の自然破壊をもたらす辺野古沖への
基地建設はその理念への裏切りになるのではないかなどと
理屈を並べ立て、最終的には沖縄の米軍基地の全面撤退を迫る
というしたたかなアメリカとの外交交渉を展開する・・・・
なんてことを夢想しているのですが、甘いかな。
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