2010年06月01日13時22分掲載  無料記事
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イスラエル/パレスチナ

アムネスティ、イスラエルによるガザ支援船の活動家殺害の調査を求める

  国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルは31日、イスラエル海軍の特殊部隊がガザ救援に向かう市民船団を襲撃、多数の市民活動家を殺害した事件について、イスラエル政府に対し、信頼できる独立した調査を直ちに始める要請した。また、アムネスティはイスラエルによるガザ封鎖そのものが国際法違反であると指摘している。(日刊ベリタ編集部) 
 
  要請を出すにあたって、アムネスティ・インターナショナルの中東・北アフリカ部長マルコム・スマート氏は次のように述べた。 
 
「イスラエルは明らかに過剰な武力行使をしたようだ。イスラエルは抗議者による攻撃があったと主張し、正当防衛で軍が行動したとしているが、これにはイスラエル軍による致死的な武力行使の程度が正当化され得るということへの信頼性が要求され。今回の攻撃は、どのような脅威があったとしても不均衡であったと思われる」 
 
  アムネスティは第1段階として、この致死的な攻撃を行った部隊に出されていた交戦規則を直ちに公表するようイスラエル当局に要請した。 
 
「乗船していた活動家たちは、彼らの主目的はイスラエルが封鎖を続けていることへの抗議であることを明らかにしている。この封鎖は集団的懲罰の一形態にあた 
り、国際法違反である」 
 
  アムンスティによると、ガザ地区を占領しているイスラエルは3年近く、国際援助機関によって持ち込まれる最も基本的な人道的必需品を除いて、すべての物資と人の移動を禁止する政策を実行しつづけている。ガザの外での治療を必要とするほんのわずかの患者たちが出ることを許されているが、数十人がイスラエルによる旅行許可を待つうちに死亡した。 
 
「封鎖は武装グループに標的を絞ったものではなく、食料や医療品、教育設備、建築資材の搬入を制限することでガザの全住民を罰している。当然のことながら、封鎖はガザの150万人の中でもっとも弱い立場にある子どもたちや高齢者、病人たちにもっとも深刻な影響を与えている。封鎖は国際法の下での集団的懲罰にあたり、直ちに解除されなければならない」と、マルコム・スマート氏は述べた。 
 
  イスラエルは、国際法の下、健康や教育、食料、十分な住宅の権利などガザの住民の福祉を保障する義務を負っている、とも指摘した。 


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