2010年08月06日00時48分掲載
無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=201008060048505
駐日大使は謝罪するなと、米保守系投稿欄に多数の書き込み
核なき世界を訴えるオバマ米政権の下で、6日の広島平和記念式典に初めてルース駐日大使が出席する。広島、長崎への原爆投下で、戦争が終結したとする見方が主流の米国で、今回のオバマ政権の方針には、特に保守層から少なからぬ反発がある。共和党寄りでタカ派的報道が売り物のFOXテレビのホームページをのぞくと、大使の出席に触れた記事に、多数の書き込みがあった。(戸田邦信)
書き込みは、65年前に広島に原爆を投下した米爆撃機エノラ・ゲイの機長ポール・ティベッツの子息が、駐日大使の式典参列に反発していることを伝えた記事へのコメント。FOXテレビを見ている人は、保守層が多いことで有名だ。
記事の中で、ティベッツの子息は、駐日大使の参列は理解できない。大使の出席は、米国がまるで謝罪しているように受け止められると反発している。この記事への書き込みは、ダブりも多いが、500を超えている。大半が、謝罪したらけしからんというもの。
こうした書き込みが、米国民の意見を代弁してるとは言い切れないが、簡単に紹介してみる。
「攻撃されたのは米国だ。米国は、日本によって戦争に引きずり込まれたのだ。オバマ大統領は何を考えている」
「日本は最後の一人まで戦う決意だった。原爆投下で、彼らが勝てないことを示した」
「日本は真珠湾奇襲攻撃を謝罪したのか」
「日本が、中国でやったことや、真珠湾攻撃、バターン死の行進などに謝罪したら、こっちも考えることはできるが・・・」
「原爆を投下せず、予定通り対日侵攻作戦を実施したら、米兵100万人が犠牲になるところだった」
もちろん、冷静に駐日大使の訪問を考えようとの意見もあるが、保守的なFOXテレビの投稿者の多くは、オバマ政権の姿勢を歴史の書き換えの動きと感じているようだ。
Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。